どてっとな!

普段の伊蔵のランチは“仕出し弁当”なのだがこの日はチト違った。
昼間から名古屋名物の『どて』を食べに行ったのである。

『どて』とは牛のスジ肉や串カツや玉子、大根等を『八丁味噌(岡崎市が発祥の味噌)』で柔らかくなるまで煮込んだ名古屋独自の料理の事。名古屋人にはタマラナイ食べ物のひとつである。この日はたまたまm-kさんの仕事で昼までに届けなければならない“ブツ”があり届けついでに一緒にランチでもという事になったのだ。前からm-kさんには『どて』の美味しい店があるという事を聞いていた伊蔵は食べるならそこにしようと考えていたのである。出かけたその店の名は・・・
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『どて焼きの島正』さん。創業は昭和24年というから約60年近くの歴史がある老舗だ。最初は『きむらや』の屋号でお店を出していたらしいがお店の近くにある『御園座』で公演を終えた新国劇俳優島田正吾氏がこの店をいたく気に入り名古屋で公演がある度に足を運んだ。いつしかこれが店の評判になり島田氏の了解を得て名前の二文字を店の屋号として頂戴し『島正』と改めたのだという。

m-kさんの先導で『島正』さんの店先までやって来た。かなり小さい店で間口もかなり狭い。ガラリと入口を開けると席はカウンターのみ。ふんわりと味噌の香りが店内を包んでいる。入口を入ってすぐの席にm-kさんと伊蔵は座った。そこしか空いていなかったのだ。伊蔵的に『どて』は“夜食べる物”というイメージが強かったのだがお昼にこれだけお客さんが入っていて満席に近いこの状態を見て「これが普通なんだな・・」と割り切る事に(笑)そして注文した品は以下の通り。

●どてめし・・・750円也
●カツめし・・・750円也

この二品それぞれを半分ずつ食べるという事に決定!
(勿論この決定の全権はm-kさんなのだが)
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これが『どてめし』。
この時デジカメを伊蔵はあろう事か忘れてしまったので携帯のカメラで仕方なく撮影。画質が悪いのはどうか許されたい・・・。
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そしてこちらが『カツめし』。
二品ともたっぷりと八丁味噌がかけられていて味噌にまみれた玉子が何とも美味しそう。この丼の他、味噌汁と惣菜三品が付く。伊蔵は最初に『カツめし』の方を食べ始めた。棒状のカツは味噌と一緒に食べるととても甘くて美味しい。カツと御飯の間には細かく微塵切りにされたキャベツが敷き詰められていた。絶品なのが玉子!白身を崩すと半熟の黄身がトロ〜リと味噌の上に流れ出す。黄色と茶色の魅惑的な融合・・・この黄身と味噌が味覚的にまた合うのだ。でらうみゃ〜でかんわ(笑)

旨さに夢中で『カツめし』をガツガツ食べてしまった伊蔵。半分以上食べかけた時にm-kさんが目ざとくストップをかけて来た!m-kさんの『どてめし』にチェンジだ!こちらも大満足の品で特にいいのが牛スジ肉。とことんまで味噌と一緒に煮込んである為かタルンタルンに柔らかい。一緒に入っていたこんにゃくと同じくらい柔らかいのである。久しぶりに名古屋の名物の神髄を見て食べた気がした。

丼物がこれくらい美味しいのなら『おでん』もさらに美味しい事だろう。是非『大根』が食べてみたい気分になってしまう。『島正』さんではどて、おでんの他に常連さんが考案したというどてめしにオムレツをのせた『味噌オムライス』もあるようだ。こちらもとても美味しそうだ・・・。m-kさんが旨いというだけある『どて』の店であったのは確かだが少々満腹になり過ぎた感のあるランチタイムであった。ゲップ・・・


『ノドクロ』を食べる

土曜日の晩、友人の草加君の北海道ツーリング旅行の報告を兼ねての飲み会がtakeさんの店で行なわれた。takeさんによると『ノドクロ』が手に入ったとの事。ノドクロとは何だろうか??“のど黒飴”だけでない事は明らかだろう(笑)
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これがその『ノドクロ』と呼ばれる魚である。スズキ科に属するアカムツという魚だ。なぜ『ノドクロ』と呼ばれているのかといえば・・
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その名の通り喉の中が黒いからである。この『ノドクロ』はtakeさんによって前日より“一夜干し”の下拵えを終えていた。身もほんのりピンク色でプルプルしている感じで美味しそうだ。
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伊蔵は蒸茄子と黒豆、ゴーヤチャンプルーを肴に“緑のエビス”『YEBISU THE HOP』を飲んだ。二本目のビールを飲み始めた時、m-kさんが偶然お店にやって来た。旨いノドクロが入荷している事を知って彼女特有の“美味しい物をキャッチする嗅覚”がはたらいたのかもしれない(笑)そのわずか数分後草加君が入店。急に賑やかになった。
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今夜はノドクロの他にも美味しい『水茄子』が入荷していた。takeさんはこの水茄子を予め糠漬けにしていてくれていた。冷えた柔らかく水水しい水茄子は夏にぴったりといえる一品であった。takeさんはおもむろにある品を取り出して『伊蔵君!これをその水茄子にかけて食べてみな』と伊蔵に渡したのは『一味唐辛子』だった。
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飛騨の道の駅で手に入るというこだわりの一味唐辛子『唐辛屋』というもの。早速水茄子に振りかけてみた。
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振りかけてみると非常に極めの細かい唐辛子だった。少量でもピリリと辛く額に汗を浮かべつつ食べた。辛いのだが茄子に水分が十分に含まれており辛さを程よく中和してくれる。この唐辛子の他にも中津川産の『あじめこしょう』という香辛料もかけて食べたがこちらも美味しかった。
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『あじめこしょう』は岐阜県中津川市で穫れる野菜で同市を流れる付知川に生息する『アジメドジョウ』にその形が似ている事からこう呼ばれている。

草加君の北海道ツーリングは心配していた天候も大丈夫だったようで各地を回って来たらしい。しかし例年になく猛暑だったらしくバイクでの移動は少々堪えたとの事であった。仙台港でのマスターとの再会も無事に果たして一緒に宮城県にある日本三景のひとつである『松島』を巡って来たとの事。そして仙台港で危うくフェリーに乗り遅れるところだったというエピソードを話してくれた。そして今夜の為に『富良野赤ワイン』までお土産に持って来てくれた。マスターからの贈り物もこの時に受け取った。ありがとう草加君!

そしてお店にはさらに客が一名やって来た。アキラ氏だ。いつものメンバーが週末に集まったという感じだ(笑)
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takeさんの料理は続く。『秋刀魚の刺身』にtakeさん秘蔵の『〆鯖』だ。やっぱり〆鯖はたまらぬ・・・旨すぎる!
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『タコのホイル焼き』(イカだったかも・笑)。こちらにも先程の『唐辛屋』の一味唐辛子をかけて頂く。コリコリとした感触と辛味がたまらない。なぜかとても御飯が食べたくなって来る(笑)そして現れた今夜のメイン『ノドクロ』の焼き物。
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ノドクロは『アカムツ』が正式な名前の魚だが『ムツ』とは別の種類の魚であるらしい。近年はかなり高価な魚らしくあまり手に入らないのだが今回はたまたま手に入ったとの事。日本海側で特に『ノドクロ』、東京湾や相模湾では『アカムツ』と呼ばれる。
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見ての通り脂肪分が多く身もたっぷりの白身魚。食べ方は“焼き”が一番美味しいといえる。箸で簡単に身がほぐれて非常に食べやすい。味もほんのりと甘くてプリプリとした食感が何ともいえず美味しい。う〜むこの様な旨い魚があったとは!まだまだいろいろ食べねばなるまい。この後に金目鯛も焼いてもらった。今夜は何だか非常に豪勢だ・・・。
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次に現れたのは『大アサリ』。新鮮でまだ生きている。これをこのまま火で炙るつまり『大アサリ焼き』だ!大きな身からはさぞかし磯のエキスが出る事だろう。
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案の定、火にかけられたアサリからは磯の香りが立ち始めた。この身から出るエキスがたまらなく美味しいのだ。塩っぱいエキスを啜りながら巨大なアサリの身を頂く。知多半島沿いの港町や海岸でよくこの大アサリ焼きを売っているのを見かけるが焼いた時の香りは不思議と食欲を誘うものだ。
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今夜の〆はさっぱりと茶蕎麦と揚げでお開き。
う〜んいつになく随分と豪勢な夜となった。しかしまだまだ世の中には伊蔵の知らない旨いものが沢山ある事が改めて分かりますます食欲が湧いてくるのだった。これからも食べて飲んで勉強だ(笑)

まだ見ぬ友からの贈り物

伊蔵の友人の草加君がお盆休みを利用して今年も『北海道ソロツーリング』へと出かけた。彼はいつも名古屋港から出航する『太平洋フェリー』にバイクを乗せ北海道へと上陸する。名古屋港から仙台港経由で北海道の苫小牧港に到着するという船旅である。その距離1,330km、所要時間38時間45分だ。

宮城県には『BARギコONLINE』で知り合ったメンバーの一人『龍(マスター)』(以後マスターと呼ぶ)が居る。今年も草加君は北海道への船旅の帰りに仙台港へ寄港するわずかな時間を利用してにマスターに会う事になっていた。以前にも草加君は同じ方法でマスターと会見する事に成功している。伊蔵はマスターとはネット上で話をした事はあるものの実際に会った事はない。昨年関東でのOFF会開催時に会う予定だったが悪天候によってマスターが関東に出て来る事が不可能になって以来会う機会に恵まれずにいる状態だ。

狭い日本といっても東北地方と東海地方ではやはり距離が離れておりなかなか頻繁に会うことは出来ない。出向こうと思うとやはり長期の休みが取れるお盆休みくらいしかないであろう。

北海道へとツーリングに出かけていた草加君が無事に戻りその報告会をかねて先日会う機会があった。草加君がマスターから伊蔵への贈り物を預かっているのだという。マスターには以前にも贈り物を頂いている。まだ見ぬ遠い友から贈り物を頂けるのは不思議な気分でもありとても嬉しい事でもある。そしてその晩受け取った贈り物の数々は、
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鹿児島県の大隅半島にある白玉醸造合名会社の本格芋焼酎『魔王』。焼酎好きな伊蔵という事をマスターは良く知っているのだ。以前は薩摩白波を送ってもらった事を思い出した(笑)

この『魔王』を造っている白玉醸造合名会社は明治37年(1904年)の創業。この不思議な名称は天使を誘惑し魔界への最高のお酒を調達する悪魔たちによってもたらされた特別のお酒という意味で命名されたという。この白玉醸造で造られる焼酎の銘柄はこのようにちょっと変わったネーミングが多い(笑)他にも『白玉の露』『元老院』や『天誅』などの銘柄が存在する。
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次に『寒磯のり』。マスターの地元三陸の名産品だ。三陸の荒海の中、岩に付いた海苔をひとつひとつ手で摘み乾燥させたもの。そのまま熱々の味噌汁に入れたり吸い物の具としてまたお酒の肴として食べるのも美味しい。伊蔵は多分ラーメンに入れて食べるだろう(笑)こういう地の贈り物は非常に嬉しい。
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そして『くじらの大和煮』。こいつも美味しそうだ!熱々の白い御飯が何杯も食べれそうだ。鯨肉は昔は頻繁に食べた思い出があるが最近は貴重品だけになかなか食べる機会がない。懐かしい味を堪能させて頂く事にしよう。
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以上がマスターが伊蔵の為に送ってくれた『贈り物』だった。マスター有り難う!美味しく食べ飲みます(笑)食べる模様はまた別の機会に報告したいと思います。

打ち上げの酒宴/その5

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お次の料理は『イベリコ豚の炭火焼』。片隅にはバジルソースが添えられている。イベリコ豚とはスペイン西部地方にのみ生息する『イベリア種』というスペイン原産の黒豚の事である。通常の豚に比べて何倍もの時間と手間をかけて育てられる豚であり、その味わい他の豚に比べて大きく異なる。
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最高級の『イベリコ豚』とは通常の飼育で体重100kgまで飼育した後に放牧し“ドングリ”を摂取させ放牧させる前より50%以上体重増させた豚で『べジョータ』というランク付けがされている。以下『レセボ』『ピエンソ』という順でランクが下がる。放牧を行なわせドングリを与える事によって独特の肉の旨さが生まれるらしい。

実際に食べてみると“脂身”が非常に美味しいのが分かった。塩胡椒で一応味付は施されているが何も付けなくても脂の濃厚な美味しさだけで食べる事が出来る程のジューシーさだ。しかしせっかくなので脇に添えられていたバジルソースをチョンと付けて食べてみた。これがまた旨い。牛肉に負けず劣らず非常に美味しい豚肉であった。同じ様な育てられ方をした日本の豚に『トトリコ豚』なるものも存在するらしい。
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これは『アボカドの握り寿司』。初めて食べたが美味しい。果実を使った寿司ネタは普段から伊蔵は食べないのでこの味は非常に面白かった。アボカドはクスノキ科の常緑高木になる果実で原産地は中南米。品種も多種多様で約700種類を数えるといわれている。栄養が極めて豊富な事で知られており別名『森のバター』といわれるほど脂肪分を多く含む果実だ。

アボカドは果実だが料理として使われる場合のほとんどで“野菜”として使用される場合が多く、サラダやスープの具としてまた今夜出された料理のように寿司ネタ(カリフォルニア巻は有名)として使われたりする。実際に食べてみると果実なのに甘味は少なく野菜の様な不思議な味であっさりしている。このあっさりさが寿司ネタとして合っているという事だろう。見た目も綺麗だ。アボカドを薄くスライスし一枚一枚を少しづつずらしながら寿司ネタとしてシャリの上にのっている。アボカドの実の断面の色と表面の緑色が交互に映えてとても美しい一品であった。
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最後にサッパリとした『吸い物』が出て来た。この時点で伊蔵は『大吟醸 龍』の虜になっていてひたすらに飲んでいた(勿体無い・・)まさに龍に巻かれてしまっている感じとでもいおうか・・。

『魚酒場 龍』さんは若い大将ととても愛想の良い奥さんの二人で切盛りしている。ゆえにお店の規模としては小さいが料理の腕や味は確かなものがある。非常に美味しかった。今は夏だが季節が変わればまた旬の食材で楽しませてくれる事だろう。今夜の味に感激した伊蔵は大将に一事『美味しかったです!』と一言いわずにはいられなかった。

こうして伊蔵の“忙しい夏”は今夜の打ち上げで一応終わりを告げたのである。しかし今夜の料理は本当に美味しかった・・・御馳走様でした!<完>

◆『魚酒場 龍』
・住所/名古屋市中区栄3-8-27 栄セレーネビル2F
・電話番号/052-251-8838
・営業時間/18:00〜00:00(ラストオーダー23:30)ランチ/11:30〜14:00
・定休日/毎週日曜日
・ホームページ/http://gourmet.gyao.jp/0003015262/

打ち上げの酒宴/その4

吟醸酒粕焼酎『舞水』も飲み干してしまった伊蔵は次に日本酒方面へ。
この『魚酒場 龍』さんでも福井の酒『黒龍』ブランドの名があったのでその中の大吟醸(長期熟成酒)『龍』を伊蔵は注文した。お店のご主人が意識してこのお酒を置いているのかは定かではないが店名と同じ名の日本酒だ。
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◆福井県『黒龍酒造株式会社』/『大吟醸 龍』
昭和50年に全国に先駆けて発売された大吟醸酒。出荷時期までじっくりと貯蔵された長期熟成酒で落ち着いた味わいと深い透明感が絶品。

F部長とm-kさんとその同僚Sさんは三人でこの『大吟醸 龍』を分けて飲んでいたようだが伊蔵の周りの方達はお酒が一段落してしまったらしくほとんど飲まれないので贅沢にも伊蔵は手酌でこのお高い吟醸酒を独り占めにしている状況だった(笑)この『大吟醸 龍』を飲みながら次なる料理を待っているとそれは現れた!

しかしここで『伊蔵通信』の読者の皆様にお詫びを申し上げなくてはならない・・・。この運ばれて来た料理がこれまた美味しく感激してしまい撮影を忘れてしまったのである!酒も入っていたからかもしれないが非常に残念・・・。記憶を頼りにイラストでの対処で御勘弁願いたい。
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これがその料理である。『丸茄子の西京味噌田楽』だ!その名の通りボールの様に丸い形状の茄子が程よく油で揚げてあリ、ヘタ部分にはシシトウと小エビ二尾が飾り付けされている。さらにその茄子を御箸で割ってみると中がくり抜かれて空洞になっていてそこに西京味噌が潜んでいるといった手の混んだ料理。

西京味噌はその名から分かる様に主に関西地方で使われる米糀を多く配合した白味噌の事である。塩分も普通の味噌に比べ低いのでそのまま舐めても塩辛くはなくとても美味しい。この西京味噌が程よく揚げられた茄子に合う事合う事!絶品なのである。御箸で茄子の城壁を崩すと中からトロリと白色の西京味噌が流れ出す様は何ともいえない・・伊蔵の舌ははその茄子の味わいに見事に陥落したのである。撮影を忘れたのはスマンカッタ・・。
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次に運ばれて来た料理はその器から『茶碗蒸し』だな!と伊蔵は予測したのだが甘かった・・・見事に外れたorz。『焼き葱と白身魚と豆腐の蒸物』であった。この焼き葱が良かった。太くて噛めば噛む程味わい深い葱の風味が沸き出して来る。そのままで食べると淡白な味の白身魚(この魚の名称は不明)と豆腐と一緒にこの焼き葱を口に含むとまた味わいが膨らむのである。“味の相乗効果”ってやつだ。

また日本酒もこれら和食料理の美味しさを引き出すだけでなく日本酒自体も料理を食べる事によって味わいが全然変わってくる。そして伊蔵自身も酔いがまわり始めて饒舌に変わってくるのだった(笑)。<つづく>

打ち上げの酒宴/その3

酒宴は続く。
目下伊蔵は生ビール二杯目に突入していた。暑いので仕方があるまい。
御大を前に伊蔵は大人しく飲んでいたがカメラマンN氏の話は非常に面白く、御大の2名も興味津々といった感じ。社外の人間から見て自社がどう映っているのかに感して率直な意見が聞きたかったらしい。その辺りをN氏は遠慮せずに話をする為、

『非常に勉強になります。今後の参考にさせて貰います。』

と御大も素直に話に耳を傾けているようだった。
そこへm-kさんの同僚Sさん登場。再び乾杯となった。伊蔵二杯目の生ビールも消滅したのでここで焼酎方面へと移る事に。『魚酒場 龍』さんでは日本酒や焼酎の品揃えも良く、料理に合う美味しいお酒を頂く事が出来る。
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数ある焼酎銘柄の中で伊蔵が選んだのは福岡県城島町にある蔵元『花の露』で造られた“吟醸酒粕焼酎”『舞水(まうみ)』。日本酒の吟醸酒の酒粕を原料に造られた焼酎だけあってまるで吟醸酒を飲んでいる様な錯覚を覚える。これなら繊細な和食料理の味を損なう事はないだろう。口当りも良くスイスイと飲める。
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そこへ運ばれて来た料理『マグロの大トロとサーモンとモンゴウイカの刺身』!!伊蔵はマグロの大トロより赤身の方が好きなタチだったのだがこの大トロはひっくり返る程旨かった。舌の上でフワリととろける。脂肪のから出る旨味なのだろうか口の中でいつまでも旨味と芳香がまとわりつくといった味わい。永遠に味わっていたいと思わせるこの旨さには本当にタマゲタ(´Д`) ・・。

サーモンに関しても伊蔵は『塩鮭』の方が好みなのだがこういった刺身で食するのも美味しいものだなぁと思った。しかし“大トロショック”のダメージが大きかったせいかサーモンの刺身の味が霞んでしまった・・・。モンゴウイカの刺身はツヤトロで前歯でサクッと身を噛んでみるとスゥ〜っと前歯が身の中に吸い込まれていく感触が面白かった。これら『刺身』の数々は本当に美味しかった。伊蔵は今夜これらを食べる経験が出来た事に感謝したい程であった。
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こちらは『ハマグリの葛餡かけ』。ハマグリの身が細かく裁断された上に甘くて温かい餡がかけられている一品だ。ハマグリの身も柔らかい。柔らか過ぎないところもまた(・∀・)イイ! キチンと程よいハマグリの身の歯応えというものを大事に残して料理してあるのだ。しかしこの餡がまた美味しい。貝類が苦手な人でもこの甘い餡のお蔭で臭みは全く無いのでこの料理は食べる事が出来るだろう。料理の旨さも去る事ながら見た目も非常に美しい一品といえよう。<つづく>

打ち上げの酒宴/その2

さて伊蔵は『魚酒場 龍』さんの暖簾をくぐり店内へと入ったのだった。
入口を入って正面にはL字型のカウンター。7〜8人程は座れるだろうか。カウンター内が厨房となっている。厨房内には生簀(というか水槽)があり魚が泳いでいた。

『いらっしゃいませ!』

カウンター内で料理の下準備をしていた白衣を来た大将がご挨拶。若い大将で少々驚いた。カウンター席から反対側には小さいスペースながらも座敷がありすでにm-kさんが鎮座ましましていた。
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『よっ!』と挨拶を交わしF部長、N氏、伊蔵は座敷に上がり腰を落ち着けた。先方さんはまだm-kさんしか到着していないらしい。先方の参加者はm-kさんを含め4名。m-kさんの同僚1名と御大2名と聞いている。大人数で気を使いながら飲んだり食べたりするのは伊蔵は苦手なのだが本日は致し方無い。いやそう言っては失礼だろう。折角仕事の慰労をして頂けるのだから。

『魚酒場 龍』さんの店内は広くもなく狭くもなく丁度良い広さ。壁はモノトーン調でまとめられており非常に落ち着く。先方の御大が到着しなければ酒宴も始まらないのでカメラマンのN氏の今回の仕事の“強行撮影旅行”のエピソードでまずは盛り上がる我々四名(笑)N氏は非常に気さくな方で面白くしかもよく喋る。いくらでも旅先でのエピソードが出て来ると言うのは取りもなおさず“記憶力”や“観察力”に優れているという事だろう。伊蔵も見習わなくてはならぬ。

しばらくN氏の話を聞きながら談笑していると『御大』2名様がお店に到着。うわわわ・・どちらに座られるのかと思っていたら並んで座っていたN氏と伊蔵の前に!う〜んしばらくは大人しく飲むしかあるまい(笑)m-kさんの同僚Sさんはもう少し遅れるらしいとの事で先に酒宴は始められる事となった。乾杯の前に名刺交換の儀式を済ませ、まずはビールで乾杯!

『今回は本当にお世話になりました。お疲れさまでした!』

御大自ら御礼を述べられ乾杯。う〜ん大変だったが頑張った甲斐があったなぁ〜と思える冷たいビールのこの喉越し・・・旨い!そして伊蔵の楽しみにしていた『魚酒場 龍』さんの料理の一品目がいよいよ運ばれて来たのであった。
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竹製のお盆の上に乗せられたその品は『生湯葉』。食前酒として『梅酒』が付いて来た。いやぁ〜何だかわからんが綺麗だ。『生湯葉』には温かくて甘い餡がトロリとかけてある。フワフワの湯葉を箸ですくって早速食べてみた。こいつぁ〜旨い!湯葉自体には強力な味は無いはずだがこの甘い餡と一緒に食べると湯葉のフワフワの食感とともに餡が絡んで何とも言え無い旨さを感じる事が出来た。

お客さんとの食事という事で伊蔵通信の為には是非本日の料理の数々を撮影をしたいと考えていた伊蔵であったがそれも何だか先方に失礼になるのでは・・・と少しばかり躊躇していた。そこへm-kさんの助け舟がっ!!

『撮影してもえ〜ですよぉ〜〜』

この一言は本当に有り難かった(笑)
この湯葉以上に美味しかったのが一緒に付いて来た食前酒の『梅酒』。飲んだ途端、伊蔵は心と身体が『球形』になるような味わいを覚えたのである。一口飲んでみるとかなり身体が熱くなる程の強さを感じるのだが決して飲みにくいわけではなく“優しくまろやかな味”といった方が当たっているだろう。お店の自家製なのかどうかは分らないが、このような美味しい梅酒を飲んだ事がない。

酒宴は始まったばかり。初っ端から驚きの味におののきながらも次に運ばれて来る料理に興味津々の伊蔵なのであった。<つづく>

打ち上げの酒宴/その1

やっと終わった・・・
伊蔵はこの日の為に多忙な毎日を耐えていたに違いないだろう。
7月末より8月のお盆過ぎまである仕事で超多忙な日が続いていたがそれもやっと終わった。

8月16日木曜日の晩、その仕事の『打ち上げ』が行なわれた。
この仕事はm-kさんの勤める会社から頂いたものでかなり大きな仕事であった。その仕事の規模・手間からいってあまりにも短すぎる納期であった為、互いに“果たして出来るのか・・”という感が強かったが色々な周りの方々の大きな手助けもあり無事にカタチにする事が出来た訳である。この日の打ち上げはこの仕事に関った人達を慰労する為にm-kさんの会社が主催してくれた酒宴なのだった。

『打ち上げ』は名古屋市中区栄の和食料理屋『魚酒場 龍』という場所で行なわれる事になっていたが打ち上げ当日の午後まで伊蔵はこの仕事に掛りっきりであった(m-kさんにとってもそれは同じだったが)宴の開始時間は午後6時からだったので何とか仕事を間に合わせF部長と伊蔵はお店に向かったのだった。

お店が入っているビルの前に辿り着くと今回大変お世話になったカメラマンのN氏の姿が。今回の仕事での彼の短期間での移動距離は凄まじく本当に大変だったと思う。良い写真を撮って頂いたお蔭で良い品物が出来そうだ。

さて酒宴の開かれる『魚酒場 龍』さんは繁華街から外れた間口の狭いビルの二階に隠れる様にひっそりと存在していた。F部長、N氏と伊蔵はお店へ続く狭い階段を上って行った。
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店の選択はm-kさんがしているので料理の味の保証は出来ているといっても過言ではない。旨いものを探る嗅覚は折り紙付きなのである(笑)しかしこの様なビルの中に本格的な和食のお店が潜むように存在するのがちょっと違和感があって面白い。

『魚酒場 龍』さんで出される料理、伊蔵は非常に期待して楽しみにしていた。果たしてどんな料理が出されるのだろう。<つづく>

伊蔵の読書/その3

伊蔵の読んだ本の紹介、その三回目。これシリーズ化しようと思います。

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まずはこの一冊。

◆『旬の魚を食べ歩く』/斎藤 潤 著
この一冊は美味しい魚食材をより美味しく食べる為には食材の事、旬の魚をもっとよく知らねばならないと伊蔵は考え購入したもの。ブログの資料にもなると考えたからだ。内容は分かりやすく『春夏秋冬』四季折々の旬の魚料理について分かりやすく“実に旨そうに”書いてある。食べたくなる様な文面になっているところ等は流石に月刊誌『旅』の旅行情報誌の編集に携わった後、フリーランスライターとなった著者の力量が感じられる。

●斎藤 潤(さいとう・じゅん)
1954年、岩手県盛岡生まれ。東京大学文学部露文科卒業。月刊誌『旅』の旅行情報誌の編集に携わった後、独立しフリーランスライターに。テーマは旅、島、食、農林魚業など。

旅雑誌の編集に関っていた著者の書く文章はとても面白い。旅先での出来事と出会った人々、出会った旨い料理の記事を織り交ぜながら書かれると伊蔵などはすぐにでも旅に出掛けたくなってしまう。本著を読んでいた時の伊蔵は仕事が『超』忙しく、朝晩の通勤列車の中でしか読む事が出来なかった。特に帰宅は終電が多かった。しかも晩飯を食べていなかったので空腹を抱えたまま終電に乗り本著を読むとその美味しそうな旬の魚の料理の紹介の数々を目で追う度に唾を飲み込んでいた訳である(笑)

本著では旬の魚料理(和食)を中心に紹介しており大変勉強になる。
日本という国は四方を海に囲まれている為、昔から日本人は魚介類を食べる習慣があった。しかもキチンと食べてやらないと“勿体無い”と呟きながら魚介類を徹底的に利用して食べ尽くして来た歴史がある。同じ種類の魚を食べるにしても各地方によって食べ方に工夫が見られその地方の風土に合った料理法がある。それは例えば刺身やタタキであったり発酵食であったりする。こういう観点から地方をまわってその土地の美味しい食材を食べてみるという旅をすると普通に観光旅行だけをするよりもひとまわりもふたまわりも旅の面白みが膨らむというものだろう。またスーパーで売っている魚介類しか馴染みのない人にとっては本当に美味しい魚介類とはこういうものなんだと気が付くだろう。

日本という美味しい食材を与えてくれる風土に感謝しなければならないと美味しい魚料理を食べる度に思う様になった伊蔵であった。
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次に紹介するのは久々に購入した二冊の雑誌。

一冊は歴史読本臨時増刊6月号『歴史を歩く/司馬遼太郎の幕末維新を往く』。
これはただ単に伊蔵が司馬さんが好きで買っただけなのだが(笑)幕末の歴史の舞台となった地域を地図入りで紹介、司馬さんを慕う作家や評論家の記事、伊蔵がいつか出掛けたいと思っている『司馬遼太郎記念館』の記事などが載っていて見るだけでも楽しい。
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写真は東京都日野市にある土方歳三の生家を取材中の司馬さん。

もう一冊は『男の隠れ家』9月号、特集「一度は行きたいそばの店」。
こちらの雑誌も伊蔵がただ単に蕎麦が好きで買っただけ。掲載写真を見るだけでも蕎麦が食べたくなってしまふ。(笑)
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蕎麦打ちの道具についての記事も満載!伊蔵の心をとらえて離さない内容(笑)
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蕎麦の特集となると必ず載っているといっても過言ではない東京神田の老舗蕎麦屋『まつや』。今回もやはり載っていた。伊蔵もこの『まつや』さんには実際に出掛けた事があるので感慨深い。この『まつや』さんでは蕎麦の他にもお酒の肴となる一品料理が多い事でも有名で今回の特集ではこの件について細かく書かれていた。
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伊蔵が実際に食べた事があるのは注文した蕎麦を待っている間に酒とともに出て来た『そば味噌』というもの。これを箸で舐めながら酒を楽しみ蕎麦を待つ訳だ。この他、『わさびかまぼこ』650円、『うに』650円、『やきとり』750円などの写真も載っていた。特に『やきとり』はタレと塩の二種類があるようなのだがとても美味しそう。

また『まつや』さん特製の『玉子焼き』650円も美味しそうだ(画像の小判型のもの)これは予約しないと食べれない。別名『小判焼き』ともいう。大正時代の初め八丁堀『あさだ』という蕎麦屋の名物メニューだったが戦後しばらく途絶えていたという。それを老舗蕎麦屋の旦那衆が復活させ現在食べられるのは神田『まつや』さんのみ。小判型の玉子焼きの上に載せられた三ツ葉の明るい緑が美しい一品。『まつや』さんにはまた一度足を運んで味わってみたいと思っている。

『まつや』さんに訪れた時の模様は『伊蔵通信』でも検索可能です。
ブログ内検索で「東京下町見物(その8・老舗蕎麦屋訪問)」で検索して見て下さい。

お盆に現れた新規のお客様

とにかく忙しいままに『お盆休み』に突入した伊蔵。
どこへ出掛ける事など考える余裕は全くなかったが、たまたま14日に友人から久しぶりにお誘いのメールが入っていた。五〜六人が一挙にtakeさんの店に集結するようだ。takeさんにこの飲み会の件を聞くと、

『伊蔵君!実はもうひとり初めてのお客様が来るのだ!』

おおお!なんと!新規のお客様に会えるのはtakeさんにとっても伊蔵にとっても非常に楽しみな事なのだ。詳しい話を伺ってみると、どうやらtakeさんの『mixi』仲間つまり“マイミク”のひとりであるらしい。takeさんが海外旅行に出掛ける際アドバイスをしてくれた事がきっかけで約一年間、ネット上でのお付き合いがあるとの事。関西に在住の“さおりちゃん”という女性だ。今回たまたま彼女は東海地方に住む友人に会う為に出向いて来るそうで折角だからその帰りにマイミクのtakeさんの店に寄るとの事らしい。

14日の当日は店に来るお客さんも多いので『伊蔵君にも協力してもらうよ!』との事。久しぶりに店内は満席状態になる感じだ。

そしてやって来た8月14日火曜日の晩。伊蔵は例の如く一番乗りをしてお客さんの来るのを待っていた。新規のお客さんが来るのでtakeさんも伊蔵も心地よい緊張感を感じていたのだった(笑)と、そこへ

“コツコツ・・・”

木戸を叩く音が!!takeさんが直々に木戸を開けにカウンター内から外へと動いた!ガラリ・・・木戸を開けると“さおりちゃん”が立っていた。初めて顔を合わせる三人(笑)

『はじめまして!』
『takeちゃんです!』
『伊蔵です』

挨拶も早々にtakeさんはさおりちゃんを一番奥の席へとうやうやしく導いたのだった。さおりちゃんはどうやらカウンターだけのこのお店の雰囲気が非常に気に入ったようでホッとしていたみたいだった。名古屋駅からの最終の新幹線で関西方面に帰るさおりちゃんは、決して長居は出来ないのだが今夜は十分に楽しんでいって貰いたい。
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『茄子素麺(なすそうめん)』。生姜に納豆、細かく裁断された茄子に胡麻を振りかけた夏らしいヒンヤリとした一品。茄子は形崩れしない様に片栗粉で予めコーティングされている。

『めっちゃうま〜い!!』

さおりちゃんの口から自然な関西弁の感想が飛び出した。関西弁とは違うのかもしれないが言葉のニュアンスが明らかに“関西人”を感じさせる。takeさんも伊蔵もさおりちゃんのよく通る関西弁を聞き、先程まであった緊張感もどこかへ吹き飛んでしまった。さおりちゃんにしろ知らないお店にしかも独りで来なければならなかった為、緊張感はお互い様だったがそれも無くなったようだ。
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『ウミブドウ』。イワヅタ科の海草で沖縄では昔から食べられていた。その形状からウミブドウまたはグリーンキャビアとも呼ばれている。プチプチとした食感が楽しい。

しばらく食事を楽しんでいると一人また一人と仲間が店内に集まり始めた。takeさんと伊蔵の共通の仲間達でみんな気持ちの良い連中ばかりなのでさおりちゃんとも自然に打ち解けてくれた。takeさんのお店は10人も入れば一杯になってしまう空間だが初めてのお客さんでも
他の知らないお客さんとすぐに仲間となれる不思議な空間なのだ。
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『タコと秋刀魚のお造り』。先程のウミブドウも添えられている。秋刀魚の刺身は伊蔵がtakeさんに無理を言って用意して貰ったもの。秋刀魚は刺身で食べるには脂っぽくてあまり量を食べる事が出来ないのだが、“秋刀魚と言えば塩焼き”が当たり前過ぎて逆に刺身で食べたいという気持ちが伊蔵にとっては大きかった。

秋刀魚の脂は人間の指先の体温で簡単に溶けてしまう。しかしこの刺身の味わいはとても旨い。確かに脂っぽいが噛み締める程にジュワリと濃厚な味わいが口の中を駆け巡りお酒に良く合うのだ。この刺身にはさおりちゃんも十分過ぎる程の感動っぷり。めっちゃ美味しくてヤバいらしい(笑)
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そして秋刀魚料理の王道『塩焼き』。瞬く間に店内は秋刀魚の発する白煙に包まれた。やっぱりこいつは何度食べても美味しい。伊蔵もお酒に合う料理の数々と仲間との久しぶりの再会、新規のお客さんであるさおりちゃんとの楽しい会話でいつもより少々お酒の量が増えてしまったようだ。

楽しい時間は早く終わってしまうものでさおりちゃんの乗る新幹線の時刻が迫って来たようだ。わざわざ寄って貰った事や楽しい時間を過ごさせて貰った事に御礼申し上げた。さおりちゃん自身にも非常に喜んで貰えた様でtakeさんも満足な様子。タクシーを停めさおりちゃんをtakeさんと伊蔵は見送った。

さおりちゃん今回はわざわざお寄り頂きましてありがとう!また東海地方に来る機会があれば立ち寄って下さい(笑)takeさん今夜はご苦労様!ミッション成功でしたね。そしてさおりちゃんをあたたかく迎えてくれた愉快な仲間達に感謝!有り難うございましたm(_ _)m

煙りに巻かれて『秋刀魚』を味わう

『秋刀魚(さんま)』は日本の大衆魚として誰でも知っている魚だろう。これからの時期、これほど旨い魚はない。伊蔵も毎年この季節に秋刀魚をやっつけている(笑)
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takeさんのお店でも早くも『秋刀魚』が登場しはじめる。

◆『秋刀魚(さんま)』
ダツ目/サンマ科の海水魚。日本の秋の味覚を代表する魚として広く知られている。細い刀を思わせる様なその魚体から『秋刀魚』と表記される。他にも『狭真魚(サマナ)』とか関西方面では『祭魚(サイラ)』という呼び方がある。江戸時代から大衆魚として親しまれていた。古典落語『目黒のさんま』で百姓屋で焼かれていたさんまの塩焼きを食べた殿様が(当時、秋刀魚は下衆庶民が食べるものとされていた為、殿様の口には普通入らなかった)その味を絶賛したという話もある程、塩焼きは秋刀魚料理の代表である。この落語の舞台となった目黒駅付近では『目黒のさんま祭』というイベントが開かれている。

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takeさんの店で見せてもらった『秋刀魚』。この銀色に輝く姿を見よ!身も程よく肥えていてとても美味しそうだ。新鮮で脂がのっている秋刀魚を見分ける方法はいくつかある。口先がほんのり黄色く色付いているもの、秋刀魚の後頭部から背にかけてが盛り上がっているもの、尾を持って秋刀魚の頭を上に向けた時、身体が曲がらずに真っ直ぐ立つものなどが良いとされる。
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八月のお盆を過ぎると北海道釧路沖から新サンマが穫れはじめ、その後太平洋側を徐々に南下(産卵の為に南下する)、三陸沖で穫れるようになる頃が脂の乗りが丁度良い。

ここでちょっと思い出したが宮城県のとある漁港近くに住む“BARギコONLINE”のメンバー『龍(マスター)』は穫れたて新鮮な秋刀魚をタダで食べているという事実。漁港が近いという事でタダで分けて貰えるらしい・・・羨ましい限りである。
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takeさんは二尾の秋刀魚に塩を振って串に刺し炭火でじっくりと焼き始めたっ!!しばらくすると秋刀魚の身体から脂が炭火の上にポタリと落ち、

『ジュッ・・!!』

と白煙とともに凄まじいばかりに秋刀魚の旨味を含んだ香りが周囲に漂い始める。実に食欲を誘う香りだ。徐々にジュワジュワと秋刀魚がいい焼き色に色付いてくるのがわかる。ここで“ニャンコ先生”の如く、

『とってんぱ〜のにゃんぱらりっ!』

秋刀魚がキャット空中三回転ではなく裏返されたのだ(笑)
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ウホッ!こ、これは!!先程までの輝くばかりの銀色の魚体が炭火に焼かれる事によって金色の焦げ目が付き見るからに旨そう。店内はすっかり秋刀魚から発生する煙りによって真っ白だ。
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“徳川機関長”も
『炭火火力120%!秋刀魚の焼き具合に異常な〜し。煙排出圧力弁開きます・・』
と第一艦橋の島大介航海班長に報告しそうな勢いである(笑)
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この秋刀魚を美味しく頂く為のアイテムは『大根おろし』『生姜』『刻み葱』の三段構え。これだけで十分美味しく食べられる。
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そして出来上がった『秋刀魚の塩焼き』。う〜ん美しい・・。takeさんも食べたかったらしくこの時ばかりは自分の分も一尾焼いたという訳だ(笑)takeさんは自分の店で飲む事はあっても滅多に食べるという行為はしないのでこれは珍しい出来事なのである。それだけこの時期に食べる秋刀魚というものは美味しいという事であろう。早速伊蔵は秋刀魚の身体に箸を入れた!
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脂の乗った背の部分から開くと厚い身の中から秋刀魚の香り一杯の煙りが上がった。身離れもいいので骨も綺麗に剥がれる。これを先程の大根おろしと生姜、刻み葱を乗せて頂く。醤油は無用だ。
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口中に広がる秋刀魚の旨味と仄かな苦味・・・こいつぁ〜最高だ!!実を言うと伊蔵、その昔は秋刀魚のハラワタの苦味が嫌いで苦手な魚のひとつであった。しかし歳を重ねるにしたがいこれほど美味しい苦味はないと思う様になったのである。不思議なことだ。
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身をすっかり頂いた後は骨まで食べる!!骨だけになった秋刀魚を再度火で炙る。これを施す事で『秋刀魚ボーンスナック』が完成するのだ!
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大きな皿には見栄えが悪いが『秋刀魚ボーンスナック』が完成。頭からかぶる。カルシウムたっぷりの香ばしいその味は本当にスナック菓子に近い。そして先程この世に存在した二尾の秋刀魚はすっかりと消滅しさったのだった。秋刀魚も我々に食べ尽くされる事によって成仏したに違いない。

今年は何尾の秋刀魚を成仏させる事になるのだろう・・・楽しみだ(笑)

最近の二冊

伊蔵が最近読んだ本を紹介します。
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まずはこの一冊。

◆『原稿用紙10枚を書く力』/齋藤 孝 著
この一冊は『伊蔵通信』の更新の手助けになるのではないかと思い購入した一冊。本著は“文章を書く事が苦手な人たち”の為に原稿用紙10枚を書くチカラをつけるヒントを与えてくれるという内容。また文章を書く前の下準備、下準備したメモを使って文章をいかに構築していくか、いかに文章に生命力を与えるかなど分かりやすく解説してある。著者の齋藤 孝氏は『声に出して読みたい日本語』という本で一躍有名になった人である。この本が売れた影響でメディアにも登場する様になったので知っている方も多いだろう。

●齋藤 孝(さいとう・たかし)
1960年、静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学院博士課程を経て、明治大学文学部教授。専攻は教育学、身体論、コミュニケーション論。『齋藤メソッド』という私塾で独自の教育法を実践している。

伊蔵が本著を読んでみて思った事は長い文章を書く事においてすでに伊蔵自身が知らない間にこの『伊蔵通信』の更新の為に行なっていた事柄が多かったということだった。齋藤氏によれば“書くことはスポーツだ”と言っていて、とにかく毎日書き続ける事によって“書く力”は着実に身に付くのだという。書く力をマラソン走者に例えた文章は非常に分かりやすかった。最初は1キロ(原稿用紙1枚)走るのがトレーニングを積む事で10キロ(原稿用紙10枚)走る事(書く事)が可能になり苦になくなるという下りだ。

長い文章を書くという事は文章全体に構築力が必要になるのでその辺りの事は勉強になったし、異なるキーワードを3つ取り挙げてそれを文章内で巧みに組み合わせ、異なると思っていたキーワードが実は繋がっていたという文章は読む人にとって快く感ずるという事などなどこれからのブログ更新に役に立ちそうな内容ばかりで非常に面白かった。
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次に紹介するのはこの一冊。

◆『宮大工千年の知恵』/松浦昭次 著
現代では数少なくなった“宮大工”で『技術者の人間国宝(選定保存技術保持者)』の認定を受けた松浦昭次氏の本である。以前から伊蔵はこのブログでも語っている様に古い木造建築物が好きで旅先でも木造の建築物があれば見に行っている。そしてそうした木造建築物を見て感心するのは非常に長期間に渡って形を変えずその場所に建っているという事の凄さだ。長い歴史の途中には大地震もあったはずなのに傾きもせず崩れもせずに現代までその姿を残しているというその裏にはきっと昔の大工・職人達の智恵や優れた技術があったという事である。そういった事を現代の宮大工から見た目で語ってくれるのが本著である。

●松浦昭次(まつうら・しょうじ)
昭和4年(1929年)静岡県生まれ。17歳で父の跡を継いで宮大工の世界に入り、以後50年以上全国各地の国宝や重要文化財建築物の保存修理工事に従事する。文化財専門の最後の宮大工といわれている。平成11年に木造建築の大工棟梁としては故・西岡常一氏に次いで二人目となる『技術者の人間国宝(選定保存技術保持者)』に認定される。

松浦氏は古い建築物を見る時、皆さんはどこをに注目されますか?と問いかける。彼が一番美しいと感じるのは屋根の“軒反り(のきぞり)”だという。軒反りとは屋根の端っこの鳥が翼を広げた様な華麗な屋根の反りを指す。現代のコンクリート建築や鉄骨建築ならばどんな曲線も簡単に造れてしまうが木造でこの曲線を表現するには高度な技術が必要になる為、この軒反りには昔の大工の智恵と技術が一番込められている部分であり、建築物全体を美しく見せる為に一番心血を注いだ部分といわれている。

本著では建築の事に詳しくなくても分かりやすく建築について解説されているので安心して読める。現代建築の耐震性や構造の矛盾について一石を投じる部分などは読むと耐震構造の常識を覆す説もありとても面白い。また便利な大工道具が使われる様になって大工の技術が
どんどん失われていく事を嘆いている部分も確かにそうだと頷けた。現代の木造建築では当たり前の木と釘。この相性の悪さにも言及しておられた。釘を大量に使用する事で建築物の
耐用年数はグンと短くなってしまうのだそうだ。釘はすぐに錆びてしまい打ち込まれた内部から木を腐らせてしまうからだ。

建築基準法の耐震構造についての決まり事もかならずしも建物の為にはならず、何でもかんでも法律で雁字搦めにするのはおかしいとも。確かに現代の建築基準法に則って建てられた無数の建築物が何百年、千年以上持つとは使われている建築材料等からみてもとても考えられない。歴史上数々の風雪や災害を乗り越え実際に形として残っている古来からの木造建築の方がよっぽど偉大なものだといえよう。

何とも昔堅気の職人の意見が書かれていて読んでいて痛快だった。

土用の丑の日の前に『ウナギ』が来た!

超多忙につき、更新が滞ってしまいました。スミマセヌ・・・
気が付けば“お盆休み”に突入(笑)
本日の記事は少々時間を遡るのでご了承下さい。

去る7月28日の土曜日、関東の“BARギコONLINE”のメンバーのひとりである関東の『ヤツメウナギ』さんが旅の途中に名古屋に立ち寄るとの事で、takeさんの店で会見のセッティングが計画されていた。『ヤツメウナギ』さんはこの伊蔵通信でも度々登場するネット上で知り合った人物の事だ。彼は高校生の鉄道マニアであり、今回の旅も夏休みを利用し『青春18切符』を最大限に活用出来る様、事前に様々な計画をたてていたようだった。

たまたまその旅の途中、名古屋へ寄る時間がとれるとの事だったのでそれならみんなで会おうという事となった訳である。メンバーは草加君、アキラ氏、伊蔵そして“ジャック”ことtakeさんも料理に一肌脱いでくれる事になった。
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伊蔵は早めに店に出向いた。するとtakeさんは懸命に何かの下準備に取り掛かっていたのだった。上の画像は“鰻の肝”である。
土用の丑の日(7月30日)も近く、しかも関東から『ヤツメウナギ』さんがやって来るという事で伊蔵も何となく今夜の料理に“鰻”が関係してくるのではないか・・と予想はしていた。“ウナギが鰻を食べる”まさに『共食い』の様相を想像して伊蔵は心で笑ってしまった(笑)
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takeさんは“鰻の肝”を裏返して見せてくれた。彼が下準備していた作業というのは上の画像でも見る事が出来るが緑色の『胆嚢』を取除く事だった。こいつには毒は無いが潰すと中から苦味のある液が出てしまうとの事で気を付けて除去作業しなくてはならないらしい。
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すっかり“胆嚢摘出オペ”が完了した『鰻の肝』。鰻の肝というとすぐに頭に思い浮かぶのは『肝吸い』だが、本当に美味しく鰻の肝を食べるのならば串に刺して焼いた方がよっぽど美味しいとtakeさんは教えてくれた。鰻一匹から一つしか肝は採れない為、非常に贅沢な料理といえるだろう。

作業が終わった頃、友人の草加君が店に到着。彼ともここしばらく顔を合わせる事が無かったので久しぶりだ。再会の乾杯で一息つくと話題はお盆休みの過ごし方についてになった。草加君はお盆休みには毎年恒例となった『北海道ソロツーリング』に今年も出掛けるようだ。名古屋港のフェリーターミナルを出発し、宮城県仙台港を経由、北海道苫小牧港へ到着。そこから北海道の各地をバイクでツーリングする計画。何とも羨ましい。

帰りもフェリーで戻って来るのだが途中経由する宮城県仙台港での短い寄港時間を利用して“BARギコONLINE”の宮城県メンバー『龍(マスター)』に会うとの事。以前にもこの方法で草加君は『龍(マスター)』と会見する事に成功している。伊蔵はマスターには一度も顔を合わせた事がないのだが、マスターはこの草加君との会見時に、伊蔵の為にと焼酎の『薩摩白波』・自宅の畑で穫れた野菜類・小女子などの贈り物を草加君を通じて送ってくれたのだ。彼には是非会ってみたいのだが如何せん宮城県・・・遠い(笑)

そんな話をしていると『ヤツメウナギ』さんが登場!
草加君と伊蔵は今年のゴールデンウィークに開かれた『横浜OFF』以来、takeさんは今年の2月の『名古屋OFF』以来の再会である。

『ウナギ!よく来た よく来た!』

と労いの言葉をかけて乾杯。乾杯とはいえ『ヤツメウナギ』さんは未成年。
飲酒はタブーなのである。しかし彼の風貌・体格ならば酒を飲んでいても誰も咎める者はいないかもしれない(笑)

『ヤツメウナギ』さんの鉄道にかける情熱は素晴らしい。
今回の旅計画もかなり過密なスケジュールの中を縫っての今夜の名古屋会見であり、明日の朝は名古屋駅からJR紀勢本線で紀伊半島をぐるりと周って大阪に出て夜行列車『ムーンライト九州』で九州を目指すという強行軍らしい。まさに列車に乗りっぱなし移動しまくりという旅だ。鉄道マニアの旅の楽しみとは時刻表を片手に好率良く様々な列車に乗る事や車窓から眺める流れる風景などつまり『移動する楽しみ』といったところだろうか。
若くなければ出来ない旅を彼なりに楽しんでいるらしい。
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さぁ今夜の主役『ヤツメウナギ』さんが揃ったところでtakeさんの“焼物”が始まった。『カマスとマメダイの塩焼き』だ。

◆『カマス』
スズキ目/サバ亜目/カマス科/カマス属に属する魚の総称。英名はバラクーダ。
熱帯や温帯に生息し全対的に細長い身体をしていて口先は尖っている。また口の中には鋭い歯を持ち鰯などを集団で襲い食べている。小さい物は25センチ程から種類がいるがオニカマスに至っては180センチを超えるものまでいる。日本の市場で出回っているのはアカカマス、ヤマトカマス。身は白身で淡白だが水っぽいので刺身にはあまり向かない。逆に干し物に合っている。塩焼きは美味。

◆『マメダイ』
本当の名前は『イボダイ』。スズキ目/イボダイ科/イボダイ。
形が鯛に似て偏平で胸鰭の下部に小さな突起が「疣(いぼ)」のように見えた事からこう呼ばれる様になった。エラ孔の上方には輪郭のぼやけた黒色斑があり「疣」の様に見えるからという由来もある。身離れが良いので煮付けや塩焼きにすると旨い。鮮度が良ければ刺身に、生干しにして焼いたりしても美味しい。唐揚げにすると骨ごと食べられる。酒蒸しを酢醤油で食べるのも旨い。
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この二種類の魚が焼かれ始めた時にもうひとりの友人アキラ氏も登場。アキラ氏も『ヤツメウナギ』さんとは2月以来の再会となる。
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そして焼き上がった『カマス』と『マメダイ』。焼きたてはホクホクでやっぱり美味しい。淡白な身に塩味というのはとても良く合う。お酒も進む訳である。
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『ヤツメウナギ』さんは名古屋の我々の為にわざわざ関東からお酒まで持って来てくれた。大吟醸酒と米焼酎の二本である。

一つは東京の奥座敷、奥多摩で豆腐や日本酒を造っているという“澤乃井”小澤酒造の『大吟醸・梵(ぼん)』。酒造米として最高といわれる山田錦の中から特に兵庫県美嚢郡吉川町(特A地区)を指定し、それを極限まで磨いて造ったというお酒。
◆澤乃井/http://www.sawanoi-sake.com/index.html

もう一つは石川県の菊姫合資会社の乙類焼酎『加州劔(かしゅうつるぎ)』。菊姫は日本酒造りで有名な会社として知っていたが焼酎も造っているとは知らなかった。アルコール度数も41度と普通の焼酎より高い。『加州劔』には長期熟成原酒で蒸留方法と貯蔵方法の違いで四種類の品が存在する。この『ヤツメウナギ』さんが持って来てくれた『加州劔』はその四種類の中のひとつで『常圧蒸留/しろもの』と呼ばれるものだった。“しろもの”とはタンク貯蔵のものである。“樽貯蔵”もある。樽貯蔵のものは独特の“樽香”が付く。多分ウイスキーのような丸みのある味なのだろう。タンク貯蔵では樽貯蔵に比べてクセがつきにくく、自然でなめらかな味に熟成していくという。
◆菊姫・加州劔/http://www.kikuhime.co.jp/kiku_fla/index.html

酒宴は続いていた。と、ここでまたひとりお客さんがみえる事になった。
takeさんと伊蔵の共通の友人である『ねーさん』である。伊蔵はねーさんとは随分長い間お会いしていない。たまに『伊蔵通信』を読んでコメントを頂いてはいたのだが。しばらく
するとねーさん登場!

『ひさしぶりだねぇ〜〜』

の一声から始まり今日のメンバーの紹介と出会いからのあらましを一通りお話しした。ねーさんも積もる話が多々あったらしくこの日の晩は非常に多弁で聞いている伊蔵はかなり面白かった(笑)草加君、アキラ氏もmixi繋がりでねーさんの存在は知っていたが顔を合わせるのは初めてだった。

楽しく談笑している内に『ヤツメウナギ』さんが名古屋駅前にとってあるという宿へと引き上げる事になった。彼の明日の移動距離は尋常ではない。彼には悪かったが長い時間引き止めてしまった(笑)
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takeさんは最後に自家製で漬けた胡瓜を利用した茶漬けを振舞ってくれた。そして伊蔵は草加君と『ヤツメウナギ』さんを最寄りの地下鉄駅改札口まで見送った。次はいつ彼に会うことが出来る事だろう。

店に戻り引き続きねーさんの話が続いた。結局アキラ氏と伊蔵はねーさんの話を聞いている内に帰る事が不可能な時間になってしまいtakeさんの店に泊まる事に。
最後にねーさんを見送り今夜の宴は終了した。実に長い夜だったが面白かった。
関東からわざわざ足を運んでくれた『ヤツメウナギ』さん。
そして久しぶりに顔を合わせる事が出来たねーさん。
みんなお疲れ様でした。

『鰹のタタキ』を食べちゃるきに!

円頓寺七夕まつり見物の前日にも実は伊蔵はtakeさんの店に行っていた。その時takeさんが振舞ってくれた『鰹のタタキ』の味に感動したのでその事について今回は書こう。

◆『鰹のタタキ』
「タタキ」とは食材に串を打って火で炙り表面を軽く焼き、中身には火を通さない料理法。鰹は傷みが早い為この調理法を施す事により殺菌効果が得られる。特に高知県の『鰹のタタキ』は有名。沿岸カツオ一本釣りの水揚げ量は高知県(土佐)が全国の半分以上を占める。また都道府県庁所在地における一世帯当たりの年間の鰹の消費量という統計では全国平均が1キロ強のところ、高知市は7〜8キロと圧倒的消費量を誇る。

この日、takeさんのお店には立派な『鰹』が用意されていた。
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この横縞を見よ!ツヤツヤした身からは鰹独特の香りが漂って来る。これだけで食欲が頭をもたげてくる。
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身を裏返してみると脂の乗った赤身が姿を現わす。見た感じからしてモチモチした食感が想像出来る。takeさんは皮の方に軽く塩を振り、コンロで鰹の身を炙り始めた。DSCF6469.jpg
本場の土佐(高知県)では“藁火”で炙る(藁焼きタタキ)。炙る時間はわずか一分少々。鰹の身から発せられる香りと身に降り掛かった藁の灰の香りがプラスされこたえられないという。今回は店内なので流石に藁火で炙る事は出来ないが、炙られた鰹から漂う香りはやっぱり素晴らしい。
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程よく炙られた鰹の表裏。お分かりだろうがこの時点ですでに店内は鰹の香りが充満している。これをスライスすると身の周囲は焼けているが中身はトロリと生の赤身のレア(生焼け)状態になっている。よくこの状態で鰹のタタキを氷水にとって、身を締めてから頂く食べ方もあるが本当に美味しい食べ方は炙りたての温かいままニンニク、青葱やタマネギ等を薬味に、醤油やポン酢で頂くのが最高に美味しいのだという。
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そして・・・伊蔵の前に現れた“正統派”鰹のタタキ。伊蔵は炙りたてでスライスした温かいままの鰹のタタキを初めて食べたが、これほど美味しいとは思わなかった。トロトロというかモチモチした食感と鰹の濃厚な香りに少々の焦げ臭さ・・・これはタマラナイ!『夏バテも吹っ飛ぶきに!』などとインチキ土佐弁も飛び出しそうな旨さ。これは贅沢だ。
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鰹はやっぱり刺身やタタキに限るだろう。
しかし刺身やタタキ等の生ものの料理の他にも様々な料理があるのだという。“ハランボ(腹の皮)”や“チチコ(心臓)”の塩焼き、酒盗(内臓の塩辛)、旬の野菜との炊き合わせや時雨煮などにしても美味しく食べる事が出来る。鰹の刺身など大量にさらに盛った後に残る身から出たエキスも御飯の上にそのままかけて熱いお湯を注いでお茶漬けにして土佐では食べるらしい。エキス自体に鰹の濃厚な香りが残っているからさぞかし美味しかろう。この鰹という魚も活用次第では棄てる部位が無い魚といえよう。



『円頓寺七夕まつり』をめぐる/その4

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伊蔵は引き続き『円頓寺商店街』を歩いていた。フト、前方を見ると何だか人集りが出来ている。何だろう・・・伊蔵はその人集りに向かって歩いて行った。
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うおお!『猿』『エイプ』ではないかっ!!イベントで“猿回し”が繰り広げられていたのだった。彼の名はコーネリアス、ジーラでもなくはたまたザイアス議長でもなくシーザーでもない!『アラシ君』という極めて和風な名前であった(笑)
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『アラシ君』は“田中義剛さん”によく似たお兄さんの指示を受けつつ上手に芸を披露していた。周りを取り囲む子供達の人気は相当なものだ。たまに『ニッ!』と笑う姿が面白かった。猿は人間の祖先だけあって他の動物に比べ『表情』をハッキリと見てとる事が出来るので非常に面白い。人間っぽい一面を垣間見る事も出来る。
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『アラシ君』は細長い壇上を逆立ちしながら渡ったり、壇上に立って玩具の双眼鏡で何かを覗いたりと芸をこなしていた。芸をしている最中、この『アラシ君』の心の中に去来するのは何なのだろうか・・とそんな事を考えてしまう伊蔵(笑)

アラシ君:『オレなんでこんな事をしているんだろ・・』

と考えていないとも限らないのである。
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人間様の娯楽の為に暑い中、必死に芸をこなしている『アラシ君』は本当に健気だ・・・。一通り芸が終わると田中義剛風お兄さんに『あらし君』は抱えられてお客さんの“おひねり”を貰いに観客の群れを回る。この時、伊蔵は『あらし君』の本当の心の表情を捉える事に成功したのだ!
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『ふぅ〜〜今日もやっと終わったぜ・・』的なこの表情(笑)これが本当の『あらし君』の心の表情というものであろう。『あらし君』ご苦労様です。我々人間を楽しませてくれて有り難う!
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伊蔵の前で『あらし君』は可愛い表情を向けてくれた。久しぶりに“猿回し”の妙技を見せて貰ったがやはり面白い。こういう商店街のまつりのイベントで見れたという事も良かった。
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『圓頓寺』前の駐車場では『ピエロおじさん』のパフォーマンスも行なわれていた。
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よくある細長い風船を捻って様々な動物を作るパフォーマンスだった。こちらも子供には大人気。普通ピエロとは喋らず演技だけで観客を笑わすものだがなぜかこのピエロおじさんは喋りまくりなのだ(笑)そのとぼけた喋り方がまたとてもおかしかった。
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こんな感じで伊蔵の『円頓寺七夕まつり』見学は終わったのだった。今夜はこれからtakeさんのお店で集まりがある為、伊蔵はお店へと向かったのだった。<完>
プロフィール

伊蔵

Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。某チャットの住人。血液型:B型

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