2008-11

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『信州松本』への旅・その6/国宝・松本城(2)

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券売所で観覧券を購入したアキラ氏と伊蔵、巨大な『黒門』をくぐって松本城本丸内へと進んだ。松本城は北側、西側、東側の辺の長さ約600m、南側が約400mで真上から眺めるとその城域は台形の形をしている。
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平野に建つ典型的な『平城』である。(画像/クリックで拡大)
本丸を中心に内堀、外堀、総堀の三重の水堀に囲まれその外側に広がる城下町とは5ヶ所の虎口(こぐち)と呼ばれる出入口で接続されていた。本丸と二の丸を囲む様に三の丸がありそこには上級の家臣の屋敷が建ち並んでいたという。城域の南端の総堀のすぐ外には先程アキラ氏と伊蔵が歩いて来た女鳥羽川が東西に流れており武家地と町人地をはっきりと別けていた。
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黒門をくぐり終えると広場のような本丸の敷地が広がっていた。かつてはこの広場に本丸御殿があったが亨保12年(1727)に焼失して以後再建される事なく現在に至っている。その本丸の西南角に黒と白のコントラストが眩しい『松本城天守閣』が聳えたっていた。黒い色が特徴のこの城は“烏城”と通称される。

この端正な佇まいはどうだ。華美な飾りは全く無くそれでいて美しい。無駄な部分が無くまた欠けた部分も無い。『何も足さない、何も引かない・・』サントリーピュアモルトウイスキー山崎のような城だ(笑)。他の城に見られる様な大きな末広がりの外観ではなく、どちらかというと“塔”と形容した方がしっくりとくるスマートさ。国宝ではあるものの、姫路城のような世界遺産ではないこの城が伊蔵は好きなのだ。
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松本城天守閣は三つの建築から成る。(画像/クリックで拡大)
中心に高く聳えるのが五重六階の『大天守』で高さは29.4mを誇る。その大天守の北側に小さく聳えているのが『乾小天守』で高さ16.8m。大天守とは『渡櫓(わたりやぐら)』で連結されている。渡櫓のちょうど下に天守への入口『大手口』がある。大天守の南東方向には『辰巳附櫓(たつみつけやぐら)』とさらにその先には『月見櫓』が配置されている。

大天守を中心に大小様々な櫓群が巧みに連結されたその配置のバランスの良さと、天守の全容を眺めた時のその美しさには思わず息を飲まずにはいられない。

しばし伊蔵は『松本城天守閣』の美しさにみとれていたのだが天守閣入口の大手口へと延々と続く見学客の大行列を見た途端に現実に引き戻されてしまった・・・。やっぱり今回も大混雑していたのである。仕方が無い・・・今回は大人しく並ぶとするか。<つづく>
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『信州松本』への旅・その5/国宝・松本城(1)

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外濠を渡り正面に姿を現わしたこの立派な門は松本城の東側に位置する『太鼓門』。文禄4年(1595)頃築かれたが明治時代に入って取り壊されそのままになっていたが、平成11年に復元された。この門の脇には太鼓櫓が設けられており櫓には太鼓や半鐘が置かれ時や火急の合図等を城下に知らせたり、登城の合図として打ち鳴らされていたという。上の画像は太鼓門の内のひとつで『二の門(高麗門)』という。二の門をくぐったところには敵の侵入を防ぐ為に設けられた“枡形”となっていてちょっとした広場になっている。
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枡形の向こう側にはさらに巨大な『一の門(櫓門)』が聳えている。復元された門とはいえ木材も立派なものが使われていて圧倒される。
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特に一の門の脇にどっしりと据えられた『玄蕃石』の巨大さは驚く。その重量は実に22.5トン!この石の名は門の築造者である『石川康長(いしかわやすなが/1554~1643)』の官位“玄蕃頭(げんばのかみ)”に由来する。石川康長の父は元徳川家康の家臣であった『石川数正(いしかわかずまさ/1533~1593)』だ。数正は天正13年に家康のもとから突如出奔し秀吉の家臣になり、その後関東の北条討伐の後に秀吉から信濃松本10万石を与えられた。数正の跡を継いで信濃松本藩主になったのが息子の康長である。
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『太鼓門』をくぐると内濠にぶつかり本丸への入口である正門『黒門』の姿が見えて来た。この黒門の入口に本丸の券売所がある。先にも書いたが松本城天守閣はいつも観光客で一杯で見学渋滞が起きる。この一点だけが今回も心配だった。
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券売所の脇には上の画像にあるような案内板が据えられていた。う~む・・今日も相変わらず混雑しているらしい。アキラ氏と伊蔵は松本城の観覧券を600円で購入(松本市立博物館共通観覧券)黒門の枡形を通って本丸内へと向ったのだった。<つづく>



『信州松本』への旅・その4/松本市内散策(3)

アキラ氏と伊蔵は『縄手通り商店街』をそのまま東へと進み、女鳥羽川に架かる『一ツ橋』という橋のそばまでやって来たところで北へ進路を変えた。北へと進むこの道の名は『上土通り(あげつちどおり)』という。古地図を見てみると元々は“揚土”と記したらしい。昔この付近には松本城総堀東門があり、濠を掘った土を盛り上げた場所であるからそう呼ばれる様になったらしい。
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この『上土通り』の界隈は古くからの建物が沢山残っている。大正・昭和期にはハイカラな街として栄えたという。小さな映画館や瀟洒な洋館等を多く見る事が出来る。画像は『上土通り』沿いにあったレトロな映画館『テアトル銀映』。
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アキラ氏と伊蔵がこの旅に出掛けたのは8月のお盆休み。その時点ではこの『テアトル銀映』はまだ営業中だったが、残念ながら2008年10月24日の上映を最後に閉館してしまったという。『テアトル銀映』は長野県内初の70ミリ映画館として開館した老舗の映画館。多くのファンに支えられて今年まで営業を続けて来たが、最近では一回の上映で客が一人も入らないという事も度々あったという。『テアトル銀映』の他にもこの界隈には沢山の映画館があったが経営難から次々と閉館。時代の流れとはいえ、こういう小さな歴史ある映画館が無くなってしまうのはちょっと寂しい。せめて建物だけでも残してもらって別の施設として生まれ変わって欲しいものである。
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こちらは『テアトル銀映』のすぐ近くにあった鯉の養殖場?みたいなところ。コンクリート製の水槽をアキラ氏とともに眺めて見た。
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水槽の中には丸々と太った黒い鯉が無数に泳いでいた(笑)観賞用として売られるのかはたまた食用として売られるのか彼らのこの後の運命は分からない・・。

アキラ氏と伊蔵はその後も『上土通り』を北上し途中から西へと進路を変え、松本城方面へと向かった。城の外濠沿いの道に出た所で進路を更に南に向けると松本城の黒い天守閣が濠の向こうに姿を現わした。
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天守閣方面に向かう為にはまずは目の前の外濠を渡って城内に入らねばならない。渡れる場所はすぐに見つかった。
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外濠の向こうに復元されたものらしく真新しい立派な門が見えて来た。
この門から城内に入る事にしよう。<つづく>


『信州松本』への旅・その3/松本市内散策(2)

アキラ氏と伊蔵は『千歳橋』のたもとの川沿いにある細い路地『縄手通り商店街(なわてどおりしょうてんがい)』へと向かった。
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松本城の濠と女鳥羽川に挟まれた“縄のように細長い土手”という土地柄から『縄手通り』と呼ばれる様になったこの通りは、『四柱神社』の参道として発達した商店街である。またこの通りのすぐそばを流れる女鳥羽川の水辺には『河鹿蛙』が生息しており、縄手通り商店街のシンボルとなっている。
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『縄手通り商店街』の東西の入口には“メトバ”と“ゴウ太”と名付けられたカエルの石像が立てられている(画像は西の入口の“メトバ”の像)。
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これはたまたま商店街の西口に展示されてあった『ガマ侍』と名付けられた蝦蟇を象った御輿。テーマは多分『児雷也(じらいや)』だろう。大蝦蟇の白い目がコワイ・・・(笑)これは東京芸術大学のデザイン科の学生達の製作で縄手通り商店街に寄贈したものだという事であった。
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縄手通り商店街に軒を連ねている店舗は多種多様。道具屋、園芸店、古美術店、はんこ屋、うどん・そば屋、ラーメン屋、もんじゃ焼き、手焼きせんべい、古本屋、プラモデル屋などなど商店街の規模は小さいものの何でも揃っている感じだった。
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商店街は綺麗に整備されている。整然と石畳が敷き詰められ立ち並ぶ店舗も新しい。平成に入ってから女鳥羽川整備事業によってこの商店街は新しく生まれ変わったという事なので景観が綺麗なのも頷ける。
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古美術店や雑貨店には実にいろんな品物が所狭しと並んでいて見ているだけでも楽しい。何か得体の知れない掘り出し物とかが見つかりそうなそんな感じがする。
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これは『根付』かな?現代でいうところの携帯ストラップのようなもの。ひとつひとつ見てみると細工に手が込んでいる。様々な動物をモチーフにしたものが沢山あり面白い。
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こちらは『宇宙堂』というプラモデル屋さん。今では伊蔵はプラモデルを作るという事は無くなってしまったがこういうお店を見ると今でもワクワクしてしまうのはなぜだろう。
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『縄手通り商店街』の中程まで歩いて行くと商店街のシンボルである『蛙』を祀った『かえる大明神』という小さな社があった。今では観光客で賑わうこの商店街も一時期は活気を失った時期があったらしい。再度活気ある商店街に“かえる”ようにと昭和47年にこの社は建立されたという。
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これは『四柱神社(よはしらじんじゃ)』。その名の通り四柱の神を祀る。『天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)』『高皇産霊神(たかみむすびのかみ)』『神皇産霊神(かみむすびのかみ)』『天照大神(あまてらすおおかみ)』の四神。これらの四神は日本神話では最高の神ばかり。でそれを四神ともに祀る神社というのも全国的にも珍しいとの事で『願いごとむすびの神』として崇敬されているという。
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四柱神社の鳥居のすぐそばはもう女鳥羽川の流れが。アキラ氏と伊蔵はせっかくなので松本市街を流れるこの綺麗な女鳥羽川の川べりへと降りてみる事にした。
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四柱神社から石の土手を伝って女鳥羽川に水が流れ落ちていた。涼し気な光景だ。都市の中にいるという事を忘れてしまう程に自然が残っている。
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この女鳥羽川は松本城の外濠の役目を持たせる為に本来の川の流路を人工的に変えられたという。この縄手通り沿いのこの流れはちょうど人工的に流路を変えられた部分で川幅も極端に狭い。1959年に松本市を襲った台風7号でこの川幅の狭い女鳥羽川は氾濫し市内は洪水に見舞われた。
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川べりへ降りて川面に目を移してみると鴨が浮かんでいてヘラのような嘴で川の水をすくっては自分の羽根の手入れをしていた。とても市街中心部の風景とは思えない光景に伊蔵は感動していた。松本市という都市は自然との共存に力を入れているようだ。
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ふと見つけて入り込んだ自然に恵まれた『縄手通り商店街』。
松本市を代表するいつまでも活気あふれる商店街であってほしい。<つづく>





『信州松本』への旅・その2/松本市内散策(1)

長野県松本市に到着したアキラ氏と伊蔵は松本市内を散策する為に歩き始めた。
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この松本市にも駅前近くに『スーパーホテル』があった(笑)しかし今回の旅は日帰りなので利用はしない。今回松本を訪れたのは『国宝・松本城』を見学する事にあった。先の彦根への旅で国宝・彦根城を見てからというものもう一つの国宝・松本城をどうしても見てみたくなりアキラ氏を連れ立って旅に出たのである。

『松本城』については外部から眺めた事はこれまであった。しかし天守閣内部に入った経験が無かったのである。この国宝『松本城』の天守閣見学は観光客が多過ぎ、いつも渋滞していてすぐに中に入る事が不可能なのだ。以前に訪れた時にもこの観光渋滞が発生していて結局中に入るのを断念してしまった。今回の旅では何としても松本城を攻めてみたい。

松本市内の街並はあまりゴミゴミしていない綺麗なものであった。
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街の大通りにはこんな蔵も建っていたりする。しかしこの蔵、蔵かと思ったらなんと『助屋松本本店』というラーメン屋さんであった(笑)
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見た目は古い建物風に造ってあっても実は中身は全然異なった店舗が入っている・・そういう傾向が松本市の街並には特徴としてよくある様だった。また伊蔵はこれまで知らなかったが松本市内にはいくつも湧き水が湧き出しているらしい。環境省の平成の名水百選に認定されているという。周囲を高い山々に囲まれた土地に松本市がある為に山の地下を通って来た地下水が市内の至る所で湧き出すらしい。
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アキラ氏と伊蔵は本町通りを松本城のある北へと向かい『女鳥羽川(めとばがわ)』に架かる橋、『千歳橋』へとやって来た。ちょうどこの千歳橋は松本城の大手門に当たる部分だ。
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千歳橋の下を流れる女鳥羽川は街の中を流れる川としては十分過ぎる程に綺麗だった。その昔この川は武家地と町人地の境界とされていたという。女鳥羽川の北部は武家の土地として逆に南側は町人達の住む場所としてハッキリと区別されていたのだ。また町人地の外側の東から南側には寺社仏閣を集めて有事の際の防御の空間として土地を確保してあったという。
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さてそんな武家と町人の住む場所の境目に架かる千歳橋のたもとに面白そうな路地を発見したアキラ氏と伊蔵はそちらの方へと歩いて行ったのだった。<つづく>

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プロフィール

伊蔵

Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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