fc2ブログ

2010-08

小田原・箱根への旅/その14・箱根旧街道~元箱根へ

箱根関所で結構長い時間過ごしてしまった。
気が付くとかなり天候が悪くなりつつあるようで空が曇ってきた。伊蔵は先を急ぐ事にした。箱根関所の『江戸口御門』から外に出て元箱根方面へと歩いて向かう。伊蔵の旅の計画では元箱根まで歩き、そこで箱根登山バスに乗って湯本まで再び戻る事になっていたのだ。

箱根関所を出て歩くと途中に箱根関所資料館という施設があり、ここも是非見学したかったのだが悪化する天候や時間の関係で今回は断念する事にした。関所のある箱根町から元箱根の間にはわずかな距離だが有名な旧東海道の杉並木が残っている。この街道を歩いてみる事に。
suginamiki_convert_2#22BCAB
この辺りの旧東海道は国道1号と平行にのびている。クルマで渋滞中の国道1号を渡り旧街道へと入った。
DSCF0545_convert_201#22A35B
旧街道は両側に鬱蒼とした樹齢300年以上の杉の巨木の列が並んでおり昼なお暗いとても静かな道だった。杉の巨木のすぐ隣の国道1号はクルマで大渋滞しているというのに(笑)渋滞を横目に伊蔵は旧街道をゆっくり歩いた。
DSCF0546_convert_201#22A35F
この日は旧街道を歩いて行く観光客は少なく伊蔵の他に数人といった感じで少々寂しかったが静かな木陰の中を歩くのは何とも気分が良い。
DSCF0547_convert_201#22A363
この杉並木は1616年(元和四年)頃、徳川幕府により街道・宿場町整備の際に植えられたものとの事で当時はもっと数が多かった。現在残っている杉の数は約400本余りだという。明治の時代に入ってから湯元から芦ノ湖へと通じる新しい道を造る工事費用不足からこの並木が伐採売却されたり、第二次世界大戦中にも伐採されそうになったらしいが現在は大切に保護され、国の指定史跡となっている。
DSCF0548_convert_201#22A367
静かな旧街道を立派な杉を眺めながら進むと『葭原久保(よしわらくぼ)の一里塚』が見えて来る。ここで再び伊蔵は国道1号に合流した。目指す元箱根はもう目の前だ。
DSCF0551_convert_201#22B14E
元箱根の赤鳥居付近の国道1号も相変わらずノロノロとしたクルマの渋滞が続いていた。伊蔵はこの国道を渡って遊覧船の元箱根港の施設付近へと進み、芦ノ湖畔へ出てみた。
DSCF0552_convert_201#22B152
どんどん箱根の天候は悪くなって来ていた。空はすっかり雲に覆われてしまって風も強まって来ている。雨もポツポツと降り始めていた。芦ノ湖の水面も強風によって波が大きく立っていて岸壁に激しくぶつかり水しぶきを上げるほどの状況だった。
DSCF0549_convert_201#22B146
この元箱根から伊蔵は箱根登山バスに乗る計画を立てていた。元箱根から湯本・小田原方面へとバスで進むルートはいくつかあるが、伊蔵はクネクネとした山道(七曲がり)を下る箱根旧街道沿いを通るバス路線に乗る事に予め決めていた。観光地を結ぶ感じで国道1号沿いを使って山を下るバス路線よりも、こちらの旧街道を通るルートの方が道路が変化に富んでいて険しい箱根に来たという実感が十二分に得られると考えたからであった。
DSCF0553_convert_201#22B156
箱根登山バスは元箱根港前のバス乗り場にすでに駐車中であったが出発時間まで少々時間があったので伊蔵は港施設内を物色したり、缶コーヒーで喉を潤しつつタバコをふかしながら付近の景色を眺めつつ休憩を取った。
DSCF0554_convert_201#22B15A
やがてバスの出発時間が迫って来たがバスに乗る人はほとんどいなかった。どちらかというと小田原駅へ直通で通じている路線のバスに乗り込む観光客の方が多かった。ちなみに伊蔵が乗るバスはこの元箱根から旧街道を通って湯本駅までを結ぶ路線だ。

箱根登山バスは伊蔵を含めて数人のみの乗客を乗せて定刻通り元箱根港を出発したのだった。<つづく>

NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

プロフィール

伊蔵

Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する