2017-11

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

東京下町見学(その13・神田明神/中編・将門伝説と怨霊信仰)

DSCF4127.jpg

朱色が鮮やかな『随神門』をくぐると『御社殿』が見えて来る。江戸時代に造られた社殿は1923年(大正12年)9月1日の関東大震災で焼失したが、昭和9年に権現造りの鉄骨鉄筋コンクリート総漆朱塗りの現在の社殿が完成した。この社殿は東京大空襲の戦災を免れ平成15年には国の登録文化財に指定されている。
DSCF4137.jpg

当時この鉄骨鉄筋コンクリートで寺社を造るというのは画期的な出来事だったという。青銅色の屋根、破風の金色と朱色、境内の木々の緑・・都会の真ん中に在りながらも大変美しい社殿だと伊蔵は思った。江戸東京の人々の尊崇を集めている証拠を垣間見る事も出来た。先程の『随神門』とこの『御社殿』との間を『御百度参り』している若い女性を見たのだ。

『彼女は一体何を願っているのだろうか・・・』

伊蔵は非常に気になったのだが、御百度参りは終るまで誰とも口を利いてはいけない決まりがあったような・・口を利いてしまえば願いは成就出来ないという事をどこかで聞いた事があるので話し掛けるのは失礼だろう。とにかく大都会にまだこのような古風な女性が居たという事に伊蔵は嬉しさを覚えた。
DSCF4131.jpg

さて前回、この神田明神は元々は千代田区大手町に在ったと書いた。今その大手町には『将軍塚』というものが残っているのだが具体的にどんな場所かというと『平将門の首塚』がその場所に残っている。
masakado02.jpg

masakado04.jpg

『平将門』は天慶3年(940年)に藤原秀郷らの手によって討たれ、その首は京都の五条河原にさらされたのだが、深い怨念をもつ将門の首は自分の胴体を求めて東の空に飛び去ったという・・・。その首が力尽きて落ちた場所というのがこの『首塚』周辺だという伝説が残っている。神田明神が現在の場所に移転した後も首塚だけはこの地に残され、粗略に扱ったりすると必ず祟ると恐れられている場所なのだ。

日本の一つの文化としてこの様に『怨霊』を祀るという事がしばしば行われる。祟られると困るから高い官位を与え神として祀り災いを避けるいわゆる『怨霊信仰』というやつだ。歴史上の人物で有名な『怨霊』といえばこの『平将門』のほか『菅原道真(すがわらのみちざね)』がよく知られている。
mitizane.jpg

『菅原道真』は学問の神様として有名な人物。
平安時代の学者であり政治家であった。宇多天皇によって重用されて『右大臣』の位にまで登り詰めたが道真に朝廷の権力が集中する事を嫌った藤原氏の策謀により九州の太宰府に左遷されて、その地で非業の最期をとげた。道真の死後、京都の朝廷内では次々と異変が相次ぎ、御所の清涼殿が落雷の被害を受けたり、藤原氏の者に死者が出るなどの出来事が次々起こった為、『道真の祟り』として恐れた朝廷は道真の名誉を回復し太政大臣の位を与え、清涼殿落雷事件から道真は『雷神』として恐れられたので『天神様』として祀る事にした。

その道真が祀られた場所というのが京都の『北野天満宮』である。

DSCF4134.jpg

このように日本各地にある神社にはそれぞれ謂れがあるものが多い。ただ単に存在しているわけではないのである。これらの事を調べるのも伊蔵にとって面白味のある事なのだ。また現在に至るまでそれらの神社が庶民の尊崇を受けているという事はある種の『恐れ』激しく強力な怨霊であるが故にそれが良い方向と転じて我々庶民の願い事も必ず叶えてくれるのではないか・・・そんな気持ちが日本人の信仰心の奥底にあるのかもしれない。<つづく>



スポンサーサイト

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://moriizou.blog39.fc2.com/tb.php/156-5fa4fae4
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

東京下町見学(その14・神田明神/後編) «  | BLOG TOP |  » 東京下町見学(その12・神田明神/前編)

プロフィール

伊蔵

Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。