2017-10

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郡上八幡へ(その3・水とともに生きる町)

『郡上八幡旧庁舎記念館』に立ち寄った後、伊蔵は町を歩いてみる事にした。伊蔵の他にも観光マップを手にした観光客やカメラを手にした人達が沢山歩いていた。
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取りあえず伊蔵は郡上八幡旧庁舎記念館そばに流れている『乙姫川』沿いに歩いてみる事に。川といっても小川といった感じの川だが、さすがは名水の町、綺麗だ。郡上八幡は1996年に『水の郷百選』に選ばれている。

郡上八幡にはこうした綺麗な水の流れる水路が縦横に流れているが、元々これは17世紀に城下町の防火の設備として整備されたものだといわれる。しかしこの水は飲む事も可能なので生活用水としての役割も果たしているといえる。実際狭い路地を歩いていると手押しポンプ式の井戸を散見する事が出来る。水質はカルシウムなどのミネラルが豊富に含まれているという。
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またこの綺麗な水を大切に使う為の住人の「生活の知恵」として上の画像に見られるような『水舟(みずぶね)』が町の各所や住宅の傍に設置されている。画像は水が溜まるマスが二つしかないが、三つのマスが付いたものもある。

一番最初のマス(一番高い位置にあるマス)は飲料水として使い、二段目のマスは野菜等を洗ったり冷やしたりする事に利用、三段目は茶碗などの汚れた食器等を洗ったりするのに使われる。三段目のマスから流れ出た水は水路へと流されるが、食器等に付着していた御飯粒などの汚れは水路に棲む鯉やその他の魚の餌となる為、水路は汚れず、いつまでも綺麗な環境が保たれるというこの『水舟』は先人から受け継がれた優れた知恵の産物なのである。

この『水舟』は郡上だけのものでは無く、島根県の津和野町でも使われているのを以前に伊蔵はテレビで見かけた事がある。また、水路の水流を利用して芋類の皮剥きなどもしているようだ(水車状の筒の中に芋を入れ、水流の力で筒が回り、芋に付いた泥や皮まで綺麗に取れるという優れものの木製器具)

話が逸れるが、江戸時代、世界最大の人口を誇った都市『江戸』ではあれだけの人口を擁していながら江戸川や隅田川をはじめとする河川は澄んだ様に綺麗で飲む事も出来たそうである。同時代のヨーロッパ諸国の大都市では下水道は発達していたものの生活排水(特にし尿)をそのまま川に流していただけで無く、信じられない事だがその水を飲料水として使用していた。

江戸ではし尿は川に流さずに農作物の肥料として、そのほとんどをし尿汲み取り専用の業者の買い取りによって集められ肥料に使っていた為、川が汚れる事は無かったのである。その肥料で育った米や野菜などを食べ、また排泄、回収して肥料にするという究極のリサイクル社会が江戸の町にはごく普通に成立していたのだ。面白い事だがこの肥料、ランク付けがありランクによって買い取りの料金が異なっていた。常に栄養価の高い食べ物を食べていた大名屋敷などの厠で摂れたし尿は値段が高かったといわれる。

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郡上の豊富な湧水は立派な巨木も育てるようで、町の中の寺や神社に足を踏み入れてみると実に立派な木を見る事が出来る。
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次に伊蔵が向かったのは町家が沢山残されている狭間にある『やなか水のこみち』といわれる地区。郡上の住民たちの清掃管理によって綺麗に保たれている水辺の公園だ。枝垂れ柳が植えられていて、小道には長良川や吉田川から採取された石が敷き詰められていて見た目がとても涼やかな場所だ。
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このように郡上八幡の町は観光と文化・伝統が上手く調和した町というだけでなく、『水と共生する町』ともいえるだろう。<つづく>
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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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