2017-10

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伊蔵の『いざ鎌倉!』(その9・極楽寺坂切通しを通って)

江ノ電『極楽寺駅』を目指す伊蔵は車窓に広がる相模湾を眺めながら電車に揺られていた。この辺りの海沿いの区間が江ノ電の最も江ノ電らしい姿なのではなかろうか。『鎌倉高校前駅』、『七里ヶ浜駅』を少し越えた辺りまで海沿いを走るが次第に線路は内陸部へとカーブして行く。『稲村ヶ崎駅』を越えると先程までの海の景色とは一変して山中の谷間を進む事になる。その先が目指す駅、『極楽寺駅』だ。
DSCF5295.jpg

江ノ電『極楽寺駅』は山に囲まれた谷間にあった。ちょっと寂し気な場所ではある。極楽寺駅は『鎌倉七口』と呼ばれる七つの“切通し”の一つに数えられている『極楽寺坂切通し』の西の入口付近にあるのだ。

よく鎌倉という町を表現する場合に『三方を山に囲まれ、一方を海に守られた要害の地』といわれる。こういった軍事的観点から源頼朝もこの地に鎌倉幕府を開いた。現在でも鎌倉に入るには山中を越えねば入る事は出来ない。『鎌倉七口』いわゆる“切通し”は、

●極楽寺坂切通し
●名越切通し
●大仏切通し
●朝比奈切通し
●化粧坂切通し
●亀ヶ谷切通し
●巨福呂坂切通し

の七ヶ所があり鎌倉幕府が諸国との往来を円滑に行なえる様に整備したものである。また戦時にこの切通しを塞げば防御が可能となる。
DSCF5296.jpg

伊蔵は極楽寺駅の改札を抜けた。ローカルな佇まいの駅舎で周りも随分静かである。駅前の道は鎌倉方向へ上り坂になっていた。伊蔵はその坂道を登って歩き始めた。寂しい場所ではあるが結構観光客が歩いて回っている。やっぱり鎌倉という町は歩いて回った方が良いということだろう。山中を歩いていると流石に冷えて来る。しばらく上り坂を登ると下りになった。この辺りが『極楽寺坂切通し』なのであろう。

この切通しは付近にある寺、『極楽寺』の住職『忍性』が開いたと伝えられる。また鎌倉幕府末期に新田義貞が鎌倉を攻める時この切通しを突破しようとしたが失敗し、海側の『稲村ヶ崎』を越えて鎌倉に攻め入った。
gokurakujizaka.jpg

山をすっぱりと切り抜いたように道が続いていた。思っていた程、交通量も多く車が走っていた。現在でも交通の要衝である事が分かる。伊蔵がいきなり鎌倉の町へと入らず、手前の極楽寺駅で下車した理由はこの“切通し”を歩きたかった事もあるのだがもう一つの理由があったのだ。

それはこの『極楽寺坂切通し』の先にある『力餅家』という和菓子のお店に是非立ち寄りたいと考えていたからなのだ。
DSCF5297.jpg

順調に極楽寺坂切通しの坂道を下って来た伊蔵は例の『力餅家』を探した。しかし探すまでも無く同じ街道沿いにそのお店はあった。
DSCF5298.jpg

う~ん・・・この佇まい最高だ!以前ネットで鎌倉について調べていた時に偶然に発見したお店であった。しかし鎌倉通の方々にはかなり有名な店で伊蔵の知識の中に無かっただけの事だった。この街道沿いにひっそりと佇むこのお店の構えに惚れた伊蔵はかねてより寄りたかったという訳だ。
DSCF5299.jpg

(画像/クリックにて拡大)
『力餅家(ちからもちや)』さんは江戸元禄時代創業の老舗の和菓子屋で、近くの長谷寺(はせでら)の門を建てた宮大工によって戦後に建てられた店と真っ白くて大きな暖簾に力強い筆致で書かれた屋号が素晴らしく映える。現店主で九代目を数えるという。ガラリ戸を開け店内に入ると伊蔵が想像していたよりかなり狭かった。

木製枠の昔ながらのガラスケースには様々な和菓子が並んでいた。
DSCF5345.jpg

そんな和菓子の中で伊蔵が選んだのはやっぱりこの『力餅家』さんの名物『力餅』。これをバラで四個購入した。この『力餅』は『鎌倉権五郎景政(かまくらごんごろうかげまさ)』という鎌倉幕府以前にこの地を支配していた武将にあやかって名付けられたもの。

この鎌倉権五郎景政という人物は大変な力持ちであったといわれ、現在この付近にある御霊神社境内にある「快石(重さ約60キロ)」「手玉石(重さ約105キロ)」と呼ばれる石を使って力比べをしたという逸話が残っている。
DSCF5421.jpg

早速伊蔵は封を開け、その『力餅』を頂いてみた。東海地方に住む人達に最も分かりやすい味の説明としては伊勢神宮前で売られている『赤福(あかふく)』といった感じ。『赤福は一つ一つが大きいがこの『力餅』は一口サイズで食べやすい。
chikaramochi.jpg

この餅は山形県産の餅米を炊き、ついたもので日持ちがしない。美味しく頂くならその日の内に食べないと餅が固くなってしまうのだという。鎌倉に訪れた際にはこの歴史ある和菓子屋『力餅家』さんで是非『力餅』を食してみてはいかがだろうか。イケますよ。<つづく>

●『力餅家』
 所在地:神奈川県鎌倉市坂ノ下18-18
 アクセス:江ノ島電鉄長谷駅徒歩7分
 営業時間:9:00~18:00
 定休日:水曜休・第3火曜日
 電話番号:0467-22-0513
 
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● COMMENT ●

極楽寺と力餅

極楽寺、2年ほど前OFFで行きましたが懐かしい風景ですね。
あの時は散々歩きましたが、やはり静寂というのが似合っていた場所でした。

力餅家さんの力餅も食べました。
素朴な味わいというか、鎌倉に行ったときには自分も絶対に食べたい一品ですね。

話は変わりますが、江ノ島電鉄の鎌倉高校前駅と極楽寺駅は関東の駅百選に選ばれており、鉄道ファンからも一目置かれている存在なんですよ。

極楽寺近辺、良かったです☆

ヤツメウナギさん>>
自分は鎌倉には何度か出掛けているのですが、鎌倉の町の中心部ばかりを回っていた為、極楽寺近辺には出掛けた事がありませんでした。今回初めて訪れてみて本当に良かったです。

『江ノ電』に乗るのも初めての経験でしたがこちらも予想以上に楽しめました。また是非乗ってみたいです!関東方面の旅情報がありましたらまた色々教えて下さい☆
ヨロシク!


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Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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