2017-10

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GW後半の出来事/その4

次に向かった先というのは映画館。m-kさんと伊蔵が本日の本来の目的であった『ハンニバル・ライジング』を観賞する為であった。
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この映画『ハンニバル・ライジング』はトマス・ハリス原作の小説を題材にしているもので主人公は天才的精神科医でありながら人肉嗜好癖を持つ殺人者というハンニバル・レクター博士である。人は彼の事を「怪物(モンスター)」と呼ぶ。トマス・ハリス原作でレクター博士が登場する作品は4つある。その全てがこれまでに映画化された。映画化された順番は、

1、『羊たちの沈黙』(3)
2、『ハンニバル』(4)
3、『レッド・ドラゴン』(2)
4、『ハンニバル・ライジング』(1)

の順になるが、物語の順序は異なっていて今回公開の『ハンニバル・ライジング』が物語的には最初の作品となる(カッコ内の数字は物語の順を示す)伊蔵はこの一連の映画作品の内、三作品は見た(レッド・ドラゴンは残念ながら観賞するに至っていない)。最初に見たのは1990年度に公開された『羊たちの沈黙』で、当時は主演女優であるジョディ・フォスターの才女ぶりが好きで見に行ったようなものだったのだが、これが予想外にかなり面白い作品に仕上がっておりアカデミー賞の主演女優賞、主演男優賞、監督賞、作品賞、脚色賞を総なめするという映画となった。サイコスリラーやFBI犯罪心理捜査官によるプロファイリングなどは全てこの映画の話題があって世界に広く知られる様になった。
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この時の映画で特筆すべきは、レクター博士役のアンソニー・ホプキンスの名演技だろう。彼はイギリス出身の俳優で舞台演劇の世界から映画界に入った人だけに演技が演技でない様にみえてしまうほどピタッと役にハマってしまうところが凄い。レクターの様な異常な二面性を持つ人物を上手く表現していた。「犯罪者」の役でこれほど人気に火が付いたのも珍しい事だが、これも彼の芸術的センスが光る演技によるところが大きいように思う。
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劇場第二作目にあたる『ハンニバル』では舞台がアメリカとイタリアはフィレンツェ二つの地域に広がり芸術・歴史に関する描写も高まっただけでなく犯罪方法なども歴史的事件を比喩に用いたりするなど「殺しの芸術性」といったものが感じられ、これまたレクター博士にぴったりの内容であり伊蔵もこの二作目は好きな作品の一つなのである。人肉嗜好・食人(カニバリズム)と一見グロさと倒錯した行為と世界という描写も勿論あるが、それを上手く芸術面(BGMやカットや演技等)でカバーしている。それはレクター博士が持つ「天才精神科医」の面と「殺人鬼」の面という異常な二面性を映像で表現しているかのようだ。
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今回、m-kさんと伊蔵が見に行く『ハンニバル・ライジング』ではレクター博士の少年期・青年期を描いており、簡単に説明すると彼がなぜ人肉嗜好・殺人者の道を歩むに至ったのかというお話である。普通男女でこのような内容の映画はオドロオドロしくて観に行かないだろう(笑)普通に観に行くのなら今話題の『バベル』といったとこだろうか。

m-kさんは非常な「読書家」であり暇さえあれば読書をしている。伊蔵と同じ「活字中毒」というヤツである。彼女の読む本のジャンルはとても多岐に渡っているが、今回の映画のような猟奇的な内容のものも好きなジャンルの一つとなっており、それならば観に行こうかという事になったのだ。伊蔵自身はというと、このようなレクターの異常な二面性が彼の心の中でどのように始まり培われて来たのかが一番興味がある部分であった。

m-kさんと伊蔵は名古屋港水族館から地下鉄で名古屋市北部のへと移動し、駅から十数分歩いて映画館へと辿り着いた。映画館入口のチケット売場は流石に混雑していてしばらく行列に混じって待つ羽目になってしまったが、上映時間には丁度間に合う事が出来た。

最初の30分間はこれは戦争映画か!?と思ってしまった(笑)
物語は第二次大戦中のヨーロッパが舞台。レクター一家は戦災から逃れる為に山深い山小屋に避難していたものの、戦災はこの地にも拡大しハンニバルの両親は戦闘の最中死んでしまう。残されたハンニバルとその妹ミーシャ二人はそのまま山小屋で隠れ棲んでいた。そこへ度重なる戦闘によって食糧不足・飢餓状態になったナチの荒くれ者一味がやって来て、“食料”として妹ミーシャを目の前で殺され、一味にその人肉を食べられてしまうという少年期に受けるにしては非常にキツいトラウマを抱えたハンニバルの彼等に対する復讐劇がメインになっている。

彼の異常な性格の発現・成長過程についての描写はかなり少なくて伊蔵は少々残念に感じた。大切な人を殺された被害者側が加害者を憎んだり殺したい衝動にかられるという気持ちは人間誰しも持っている普通の感情だが、彼のように感情が理性を飛躍してしまい実際に相手を残忍な手口で殺してしまったりするだけでなく、その人肉を喰らったりする行為までしてしまうのはちょっと常人には理解しがたいだろう。その辺りはハンニバルの人格形成部分にもっと時間をかけて映像で表現してもらいたかった(なかなか難しいだろうが)。あまりに唐突に殺人を犯し、復讐の名の下にそれを繰り返すものだからちょっと残念・・・。それとも彼は生まれつきの異常者だったのか・・?はたまたよく言われる様に「天才」と「狂気」は紙一重という事か・・凡人の伊蔵にはちょっと理解不能であった。
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登場人物に日本人女性が出てくるのだがハンニバルとの絡みにも『外国人が思い込んでいる日本人的文化観・民族観』が見られてとても不自然だった(笑)先祖を敬ったりする行為自体は日本人の美徳だが、戦国時代の甲冑を前に仏前でもないのにロウソクを立てて祀ったりはしないだろう・・・。外国人がよくやるジャパニズム趣味というのが垣間見られてどこか変に見えて仕方が無かった(笑)ハンニバルが日本刀を鞘から抜くシーンにしてもシュビィィ~~ンなんて錆びた刀の発するような「抜刀音」は変だ。そもそも丁子油と打ち粉をして手入れしているシーンを見せているといるというのに・・。そんな錆びた音のする刀で人を斬ったら、

『切れてなぁ~~~い!』(某カミソリのCM)

って言われちゃいそうだ(笑)スゥ~~っと無音で抜いてブンッ!と真一文字に空間を切り裂くように振り下げる。これが日本刀だろうと伊蔵は思うのだった。

冷酷で残忍な殺しのシーンはなかなか迫力があったのでその点m-kさんも満足していたようだ。特にナチの親玉だった人物に復讐するシーンではハンニバルが親玉の胸部にアルファベット一文字ナイフで刻むのだが(とても痛々しいシーンなのだが)その一文字を見た時にm-kさんと伊蔵は二人とも場違いにも笑ってしまうという事態になってしまった(笑)それは伊蔵自身の「人間的性質」というものを表わす一文字だったのだ・・・。これはこの映画に足を運んでその目で見て確認して頂きたい。

映画『ハンニバル・ライジング』。少々満足出来ない部分はあったものの楽しめたのだが一言で言うなら『痛い』表現満載の映画である事は間違いない。<つづく>
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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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