2017-07

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伊蔵の『大坂・秋の陣』/その12・城内へ

伊蔵は『大坂城』の城内へと続く巨大な大手門のスロープを歩いて登り門をくぐった。
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大手門をくぐると城の防御施設の“枡形”と呼ばれる広場があり城への進路は左側へ90度に屈曲していた。その先には大坂城に現存する櫓の遺構中でも最大の櫓である『多聞櫓』がある。
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この『大手口多聞櫓』は寛永5年(1628年)の創建。天明3年(1783年)に落雷で焼失し、その後、嘉永元年(1848年)に再建された。重要文化財に指定されている。巨大な『多聞櫓』の門は鉄板が無数の鋲で貼付けられていていかにも頑丈だ。門をくぐればそこは城内の二の丸に当たる。二の丸には『大阪城・豊國神社』がある。この神社の御祭神は豊臣秀吉、秀頼父子そして秀吉の弟である秀長。出世開運の神様として崇められている。
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豊國神社の前には凛々し過ぎる秀吉像が!
彼は尾張国愛知郡中村の『木下弥右衛門(きのしたやえもん)』、同じく愛知郡御器所村(ごきそむら)の『なか』との間に生まれ幼名を『日吉(ひよし)』、後に『藤吉郎』と名乗った。彼の父である弥右衛門は織田信長の父である織田信秀の足軽をつとめていた百姓であった。その後弥右衛門は戦で戦死。母のなかは織田信秀の同朋衆をつとめていた『竹阿弥(ちくあみ)』と再婚する。竹阿弥となかとの間に生まれたのが『小一郎(こいちろう)』、後に秀吉の数々の事業の優秀な補佐役となる『大和大納言豊臣秀長』である。

藤吉郎(秀吉)は母の再婚相手の『竹阿弥』とは仲が悪く家を飛び出してしまい最初は駿河国の今川氏の家臣『松下加兵衛』に仕えたがほどなくそこも飛び出し結局尾張の織田家にもぐり込む事に。その後の藤吉郎は気難しい主人『織田信長』の心を上手く読みながら出世を続けた。彼のこの出世譚から来る人物像は“究極の世渡り上手”とか“人たらしの天才”とか評されるがその影では彼なりに相当な苦労があったに違いない。
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ともかくも百姓のせがれ『藤吉郎』は全くの無一文の身から天下人に登り詰めた。しかし天下統一を遂げた彼はその出自の為、幕府を開く事が叶わなかった。幕府を開くにあたっては“征夷大将軍職”に就く必要があるがそれには源氏か平氏でなくてはならなかった。しかも当時は“源平交代思想”という政権交替に関する俗説が信じられていた。

平清盛(平氏)→源頼朝(源氏)→執権北条氏(平氏)→足利尊氏(源氏)→・・・

と政権が時代とともに源氏と平家が交代していた事実からこうした俗説が流れていたのだ。この俗説によるならば足利氏のあとは平氏が政権を持つ事になる。織田信長は最初『藤原氏』を称していたが途中から『平氏』を称する様になったのもこの俗説の影響があるといわれている。信長は幕府を開かなかった為、後を継いだ形の秀吉もまた一時『平氏』を称した事がある。

結局秀吉は征夷大将軍にはなれなかったが彼は征夷大将軍のもっと格上の官位である『関白』に就任した。しかしこの関白職も無理矢理藤原五摂家のひとつである『近衛前久(このえさきひさ)』の猶子に秀吉がなる事によって就任したのだ(摂政・関白職は藤原五摂家からのみしか選ばれない)。

さらに秀吉は朝廷からの関白宣下の時、『源平藤橘(げんぺいとうきつ/源氏・平氏・藤原氏・橘氏。天皇から与えられた代表的な四姓)』に加え新しい“姓”として『豊臣』という姓を与えられた。武家の身分で公家の最高職である『関白』に任じられたのは秀吉と彼の甥である秀次の二名をおいて他に無い。秀吉は官職で公家の頂点に立ちまた軍事力においても武家の頂点に立った訳である。

伊蔵は『豊國神社』を後にしていよいよ『本丸』へと向かって足を進めて行った。本丸へ行くには『桜門』をくぐる。ちょうど大坂城を真正面に望む事が出来る門である。
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門をくぐり“枡形”の中を進むと伊蔵の眼前に『大坂城』の雄姿が見えた!
<つづく>





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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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