2017-10

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伊蔵の『お伊勢参り』/その13・河崎のまちなみ

伊勢うどんを立続けに二杯食した伊蔵は極度の腹部膨満感に苛まれながら伊勢の町を徘徊していた。今夜の宿はJR伊勢市駅に程近いホテルに予約をとってあった為、取りあえず宿の場所を確かめてみようと思い伊勢市中心部から北方面に向かって歩く事になった。はたしてホテルの場所はすぐに分かった。しかしながらチェックインするにはまだ早い時間であったので付近をもうしばらく歩く事にした。

ふと県道の脇を見てみると一本の道を発見が・・・その道に伊蔵は昔の“街道の臭い”というものを感じて入ってみる事にした。
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国道や県道の脇にはこういう街道が平行して残っている事が多い。見つけ方は比較的簡単で地図を見てみても分かる。整然とした区画整理された道路の中に屈折または彎曲するように延びる道や街中なのに不自然な松並木が残っている道はまず昔の街道である事に間違いない。
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伊蔵がたまたま伊勢で見つけたこの町並は『河崎地区』という町並であった。近くを流れる勢多川沿いに古い町並が残っている。かつてのこの地区は勢多川を使っての水運で栄え、川沿いには沢山の問屋が建ち並んでいて相当賑わっていたようだ。主に伊勢神宮に訪れる参拝客の食料や雑貨等の生活物資を供給する事を目的として発展した町なのだという。
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今では当時の賑わいは見る影もなく目立たない場所にある為か訪れる観光客も少ない。しかし街道沿いの建物は古いが良く手入れが行き届いており立派な建物が数多く残っている。建物で特に特徴的なのが屋根の形状と珍しい瓦の装飾である。
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屋根の形状は一般的な『切妻屋根(三角屋根)』ではあるもののその屋根の傾斜に独特な“反り”が見られる。跳ね上がる様な角度を持つ屋根は“そり”と呼ばれ、逆に膨らむ様な角度を持つ屋根は“むくり”と呼ぶ。鬼瓦も相当大きなものが乗っていてかなり迫力がある。だがここで特筆すべきは屋根の突端にある装飾瓦である。
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案内板によるとこの装飾瓦は『隅蓋(すみぶた)』と呼ばれる瓦で“火除けの願い”を込めた装飾なのだという。形状も様々あるのだが火除けの為という事から水に関係したデザインが多い。海の波がうねる様に立ち上る形や雲、亀や蛙や鯉などモチーフは色々ある。町並を歩いていて屋根ばかりに目が行ってしまう程にこの『隅蓋』の観察は面白かった。
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詳しい案内板などもあってちょっと歩くにはちょうど良い距離。伊勢うどん2杯分の消化速度も増して来たようで大分ラクになってきた(笑)
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しかしこれ程保存の状態が良くて立派な建物が多いにも関らず観光客が異常に少ない。まだまだ知られていない町なのだろうか・・・。古民家を改装した感じのよい静かな喫茶店や居酒屋や雑貨店などもあるのにちょっと勿体無いな。
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でもまぁ逆に有名になりすぎて無粋な観光客が押し掛けて来て騒がしい町並にならない方がいいか・・。静かなままの町並として存在し続ける方がこの『河崎』には合っているのかもしれない。
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引き続き伊蔵は河崎の町を歩いていたが町並は唐突に終わりを告げた。そこは勢多川の畔であった。そろそろ宿のチェックインの時間が近い。帰りはゆっくり川に沿って伊勢市駅方面に向かって見よう。伊蔵は日が幾分傾きかけた勢多川の堤防沿いを遡りつつ歩いて行った。<つづく>




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Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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