2017-10

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

伊蔵の『お伊勢参り』/その15・『大喜』さんにて(後編)

n186200ps2.jpg
さて『大喜』さんの後編です。ひとりで食事をしてなかなか落ち着かなかった伊蔵は同じカウンター席に座っていたある男性客に話し掛けられた。仮に『Sさん』としておこう。食事とビールのみでは間が持たなかった伊蔵にとって旅先でのこの出会いはとても嬉しかった。

『ええ今日はたまたまひとりで伊勢に来たんですよ』

伊蔵はSさんにそう応えた。しばらく一緒に食事をしながらお酒を飲んでいると意外にもSさんも名古屋方面からみえた旅人だという事が分かり話も盛り上がった。また泊まっているホテルも伊蔵の利用ホテルのすぐ近くだという。彼は伊勢が好きでよくこの地を訪れているようで『大喜』さんにもたびたび足を運んでいるとの事。これは伊蔵はいいお客さんと知り合えたと思わずにはいられなかった。

伊蔵はエビスから焼酎に切り変えた。麦焼酎であったが熟成ものらしくその色はほんのり黄色に色付いていた。Sさんにもこの焼酎は美味しいよと薦められた。いつも通りロックで頂く。微かに酔いも回って来て来店した時の緊張感も少しづつ解れて来ていた。食事の方も目の前の板前さんが握る寿司がとても気になりSさんの薦めもあっていくつか食べてみる事にした。

まずは『鰯(いわし)の握り』を注文した。早速板前さんは鰯を握り伊蔵の前に二貫出してくれた。これがとても美味しかった。鰯というのはその字からも分かる通り陸に上げるとすぐに弱くなってしまい鮮度も極めて落ちやすい魚である。それを刺身で頂けるという事は必然的にとても新鮮であるという事なのだ。青く光る鰯の上にはチョンと臭み消しの為の生姜が乗せられていた。伊蔵は手でその鰯の握りを掴み取り小皿の醤油に少し付けて一気に頬張ってみた。

『旨い!』

の一言。まさに絶品だった。この旨さは脂の旨さなのだろう。噛めば噛む程に脂の旨味がしみ出して来てタマラナイ・・・。あっという間に二貫を平らげてしまった。う~むこれは一緒に強い焼酎と飲むのは少々勿体無いと感じた伊蔵は日本酒を所望。
fukura.jpg
これまたSさんの薦めで『大喜』さんオリジナルの純米吟醸酒『ふくら雀』を頂く事にした。自分でチビチビと飲める様にとの配慮なのか四合瓶がそのまま出て来た。よく冷えていて吟醸酒ならではフルーティーな味わいが寿司に良く合う。

Sさんとの食事と楽しい会話は続き伊勢ではどこを歩いたかどのお店を回ったか等の情報交換もしたり普段の仕事の話など多岐に渡った。Sさんは『大喜』さんの板前さんとも親しく会話をし、それだけでなく板前さんと伊蔵との間も取り持って下さりとても助かった。話を伺っていると結構カウンター席にはひとりでみえるお客さんも多いようであった。

その後も伊蔵は『鰤(ぶり)』『鰹(かつお)』の握り『〆鯖』等を注文し日本酒とともに頂いた。最後に〆で伊蔵の好物『玉子』を頂いた。午後九時近くになり(大喜さんは午後九時が閉店時間)店内のお客さん上階の座敷のお客さん達が引き上げ始めた。Sさんと伊蔵は携帯の番号とアドレスの交換をしてお勘定を済ませる事に。結構注文したと思っていたが非常にリーズナブルな価格だったので非常に有り難かった。お堅いお店かとばかり思っていたが誰でも気軽に入る事が出来て美味しいものが食べられる事がわかり思い切って入ってみて良かったと伊蔵は思った。

『大喜』さんの女将さんも最後まで見送って下さりまた是非またここに訪れて美味しい料理に舌鼓を打ってみたいと伊蔵は思った。『大喜』さん御馳走様でした!

さて帰る宿が同じ方向のSさんと伊蔵。
ひっそりと静まり返った伊勢市街を歩いていた。その時Sさんが

『まだラーメンとかお腹に入りそうですか?』

と伊蔵に問いかけて来たので

『大丈夫ですよ』

と応え、とあるラーメン屋さんへ。このラーメン屋さんはホテル近くの近鉄鳥羽線の高架下近くにあるとても小さなお店。伊蔵も『大喜』さんへ向かう道すがら非常に気になっていたラーメン屋さんであった。
DSCF7972.jpg
このラーメン屋さんは『とんこつラーメン金星』という名前である事が旅から帰って来て調べてみると分かった。敷地はかなり狭く三角形をしていて店の外壁は真っ黒。店内には厨房とカウンター席があるが2~3人にか入れない。店内で食べる事が出来ない人は店外にタープが広げられたその下で食べる事になるがそれでも5人も並べば一杯になってしまう。屋台と店舗の合いの子のようなそんなラーメン屋さんであった。
kinboshi.jpg
Sさんと伊蔵は店内で食べる事が出来なかったので外の特設カウンター席へと座る事に。早速『とんこつラーメン』を注文した。
DSCF7971.jpg
うわ~結構美味しそう・・・白濁した豚骨スープに二切れの大きなチャーシュー、葱とモヤシがのっていた。見るからに旨そうだ。夜になって弱冠冷えて来ていたのであたたかいラーメンはとても有難い。

Sさんと伊蔵はラーメンの他にもビールを注文してここでも結構な時間いろんな話をしながら楽しく過ごして居たのだがどんどんお客さんが増えて来てしまい金星の親父さんから席を空けて欲しい旨のお話があったのでお店を引き上げる事にした。金星さんの近くのスーパーで朝食の食料を調達後、Sさんと固い握手を交わしお別れする事になった。旅先で知り合った見も知らない方であったが大変お世話になったしとても伊蔵は嬉しかった。あらためて一人旅の楽しさと醍醐味というものを知った気がした伊勢市の夜であった。
DSCF7974.jpg
ホテルの部屋に戻った伊蔵はスーパーで購入した“ご当地限定ビール”『神都麦酒(しんとびーる)』を飲んだ。
DSCF7975.jpg
麦芽・ホップの他に伊勢志摩産の古代米(黒米)を使用して造られている。飲んでみると鼻からほんのり米の香りが抜けるのが珍しかった。

伊勢市の夜は予想以上に楽しく収穫というものがあった。
伊蔵は神都麦酒の酔いにまかせていつの間にか眠ってしまったのだった。<つづく>


DSCF7946.jpg
◆『割烹 大喜』
・住所:三重県伊勢市岩渕2丁目1-48
・電話番号:0596-28-0281(代)
・営業時間:午前11:00~午後9:00
・定休日:年中無休
・ホームページ:http://ise.ne.jp/daiki/

DSCF7972.jpg
◆『とんこつラーメン金星』
・住所:三重県伊勢市吹上2-335-6
   (近鉄伊勢市駅と宇治山田駅間の高架下)
・電話番号:非公開
・営業時間:午後8:00~午前2:00




スポンサーサイト

● COMMENT ●


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://moriizou.blog39.fc2.com/tb.php/522-2a621bf1
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

蕎麦と温泉『中津川への旅』(前編) «  | BLOG TOP |  » 伊蔵の『お伊勢参り』/その14・『大喜』さんにて(前編)

プロフィール

伊蔵

Author:伊蔵
伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

最近の記事

最近のコメント

最近のトラックバック

月別アーカイブ

カテゴリー

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索

RSSフィード

リンク

このブログをリンクに追加する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。