2017-08

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岐阜市へ/その7・岐阜大仏

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今回の岐阜行きを決めた時、是非見ておきたいものがひとつあった。『大仏』である。この岐阜にも大仏が存在するという事を恥ずかしながら最近知った。“岐阜大仏”といわれるその大仏は奈良の大仏、鎌倉の大仏に並び日本三大大仏に数えられるほどとの事。その岐阜大仏があるという金華山の麓の『黄檗宗金鳳山正法寺(おうばくしゅう きんぽうざん しょうぼうじ)』を目指して伊蔵は目下、雨の中を歩いているのだった。
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細い路地を歩いて行く途中、伊奈波神社脇の岐阜善光寺の参道に出た。善光寺というと信州長野の善光寺が特に有名だが岐阜にもあるのである。岐阜の他にも甲斐善光寺(山梨県甲府市)、長野県飯田の元善光寺、善光寺東海別院(愛知県稲沢市)、関善光寺(岐阜県関市)などがあり、まとめて“六善光寺”と呼ばれたりする。今年は史上初の六善光寺同時御開帳(七年に一度の前立本尊の公開)ということで話題を集めている。この日は岐阜善光寺の脇の『伊奈波神社(いなばじんじゃ)』が4月5日の例祭に合わせて祭りの準備中であり、露店や参道には沢山の幟が立てられていた。参道を横切ってさらに伊蔵は北へと歩いて行った。
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目前に険峻な金華山の大きな山容が迫って来た。その頂上には小さく稲葉山城(岐阜城)の小さな天守閣が見える。そろそろ目指す岐阜大仏のある黄檗宗金鳳山正法寺だが・・・。
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ほどなくその禅宗の寺を見つける事が出来た。
寺域の中に木造の古ぼけた三層からなる大きな大仏殿があった。かなりくたびれた大仏殿だがこういう三層式の大仏殿建築は珍しい。誰でも知っている奈良東大寺大仏殿のようなドッシリとした印象ではなくどちらかというとスマートで優雅な印象の大仏殿だ。
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加えてこの寺の宗派は数ある日本の禅宗の宗派(達磨大師がインドから中国に伝えた仏教の一派で、日本では臨済宗・曹洞宗・黄檗宗などの宗派がある)の中でも黄檗宗(おうばくしゅう)というのは結構マイナーな宗派で普段耳にする事がほとんどない。

黄檗宗の総本山は京都府宇治市の『黄檗山萬福寺(おうばくさん まんぷくじ)』。この寺の建築は中国の明朝の建築様式が色濃い。開創者はインゲン豆を日本に伝えたとされる中国僧『隠元(いんげん)』で、代々この寺の住職は大陸から招聘されていたという歴史的経緯もあり、特にこの宗派の儀式・作法などは他の日本の禅宗派の中でも中国大陸の影響を強く受けているとの事。この岐阜の正法寺は萬福寺の末寺であることから今、伊蔵が目にしている変わった形の三層式の大仏殿もきっとこの辺りの影響があるのだろう。

無料で拝観可能かと思ったが甘かった(笑)大仏殿の脇で拝観料200円を徴集されました。大仏殿の内部に足を踏み入れると内部はとても暗くひんやりとした空気に包まれていた。拝観者はもちろん伊蔵一人。大仏殿の中央に歩を進めると岐阜の街にこれほど大きな仏像があったのかと驚く程の『岐阜大仏』がその全容を現したのだった。
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“バッチグー!(死語)”
“万事オッケー!(笑)”

ってな感じのポーズをとる金色の大仏に思わず吹き出してしまう。どんな願いも叶えてくれそうな感じ。どことなく大仏のフレンドリーな笑みを浮かべるその表情の豊かさ、全体のスマートな雰囲気はやはり日本の大仏のそれではなく前述したように中国大陸の香りが漂ってくる。
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この岐阜大仏が他の日本の大仏と変わっているのは何も表情や外観だけではない。その構造が一風変わっているのだ。
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奈良の大仏や鎌倉大仏が銅を溶解させて型枠に流し込む鋳造法で造られているのに対して、岐阜大仏は周囲1.8mの大銀杏の樹を真柱として真直ぐに立ておおまかな仏身の骨格を木材で組み、さらに細部の形を竹を編んだ後、粘土を塗って形を整え、その上に一切経、阿弥陀経、法華経、観音経が書かれた経文を張ってさらに漆、金箔を貼って造られている。いってみれば“ハリボテ大仏”もしくは“青森ねぶたチック大仏”のようなものなのである(笑)。岐阜大仏は別名“籠大仏(かごだいぶつ)”と呼ばれる所以はこの為。
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この大仏建造法は『乾漆造(かんしつぞう)』と呼ばれていて、その製造法のルーツはやはり中国大陸にあるようだ。乾漆仏としては岐阜大仏はまぎれもなく日本一の大きさを誇っている。この岐阜大仏の大きさは以下の通り。

●像高/13.7m
●顔の長さ/3.63m
●目の長さ/0.66m
●耳の長さ/2.12m
●口幅/1.31m
●鼻の高さ/0.36m
胎内仏として薬師如来像が安置されている(パンフレットより抜粋)

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この大仏は第11代惟中和尚の発願で建立されたが、この大仏(大釈迦如来像)が完成するのは実に38年後の事だった。惟中和尚は正法寺の門徒が少なかった事から全国各地を回ってひたすら托鉢、経本の喜捨に歩きまわって大仏建立の為に尽くしたが志半ばで没してしまった。その後を継いだ肯宗和尚の時、天保3年4月にようやく大仏は完成したという。ハリボテの大仏とはいうものの建立には大変な労力と苦労があったのだ。
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大仏の周りには回廊があって一周回る事が出来る様になっている。薄暗い回廊では五百羅漢像が白い顔でお出迎え。チト恐い(笑)そそくさと回廊を回る。
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今回初めて岐阜大仏を見たのだが、思っていたより大きな仏様で驚いた。これだけ大きな大仏様なのにその存在を知る人が少ないのはちょっと勿体無い。拝観料の200円はどのような使い道がされているのかという不躾な心配もあるのだが、出来れば古くて傾きかけた大仏殿の修繕やお色直しに役立てて頂きたと願わずには居られない伊蔵であった。<つづく>

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◆黄檗宗 金鳳山正法寺(岐阜大仏)
・住所/岐阜県岐阜市大仏町8番地
・電話番号/058-264-2760
・開館時間/9:00~17:00
・拝観料/大人200円 小人100円
・休館日/年中無休


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お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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