2017-08

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南信州・伊那谷へ/その10・養命酒の故郷(3)

『養命酒駒ヶ根工場』の工場の方のガイドをしてくれる新たなおねえさんは、小柄で少しばかりぽっちゃりした可愛らしい笑顔の素敵な女性であった。映画を見た大ホールからそのおねえさんの先導でいよいよ工場棟の見学に向かう。アキラ氏と伊蔵のただ二人の見学者の為に製造工場のガイドをして頂けるというのはとても贅沢だし、非常に有難い事であった。
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先程のホールのある事務棟と生産ラインの棟(瓶詰棟)との間は二階部分の空中通路によって繋がっていた。その通路の両側はガラス窓が続いていて『養命酒駒ヶ根工場』の各施設棟が一望出来る様になっている。この通路の中程で小柄なおねえさんの最初のガイドが始まった。
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養命酒を仕込む為の水は、この工場のすぐ西側に聳える木曽山脈の山々のひとつである『空木岳』の豊富な地下水を汲み上げて使用している事(この仕込み水は“養命水”というブランド名で販売もされている)、原酒造り→生薬の配合→生薬の成分浸出・熟成→濾過・精製→瓶詰・包装箱詰・発送の順で生産ラインが作られている事、養命酒の成り立ちとその創業者(後ほど詳細は書きます)についてなどなど実に詳しくそして分かりやすく説明して頂いた。

生産ラインの各棟は『原酒庫』『生薬庫』『調整庫』『品質管理棟』『瓶詰棟』という具合に大きく5つの棟に別れている。これらの各棟が山の斜面に段々畑のように並んでおり一番土地の低い部分に瓶詰棟がある。各棟の地面の下には養命酒を送る為のパイプラインで繋がっており、高い場所から低い場所へ自然の傾斜を利用して流れて行く様に設計されているという。
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また工場敷地内の目に見える場所には電柱や電線は配されていない。全てが地中に埋設されているのである。山からの豊富な水や自然の恵みである生薬を利用させてもらい養命酒を作っているというだけあって、工場を建てるにあたっても大自然の恩恵に対して決して礼を失する事がないよう、とにかく周りの自然を壊さない様にとの配慮が行き届いているとてもエコロジカルな工場なのであった。

空中の通路でのガイドが終わり次にいよいよ瓶詰のラインがある場所に移動。窓ガラスから下を眺めると吹き抜けのクリーンルームがあり、二つのラインが並んでいた。手前が『養命酒』のライン、奥の方が『養命水』のラインとなっている。向って右側で瓶詰された商品がラインを左側へ流れ、箱へと梱包される部屋へと流れて行くのだという。この日は土曜日だったので残念ながら工場の瓶詰のラインは可動していなかった。代わりにテレビモニターでDVDを見ながらの説明となった。

DVDを見る前におねえさんから『養命酒』に含まれる生薬についての説明があった。養命酒には以下の14種類の生薬が含まれている。

●桂皮(ケイヒ)●紅花(コウカ)●地黄(ジオウ)●芍薬(シャクヤク)●丁子(チョウジ)●杜仲(トチュウ)●人参(ニンジン)●防風(ボウフウ)●鬱金(ウコン)●益母草(ヤクモソウ)●淫羊蕾(インヨウカク)●烏樟(ウショウ)●肉蓯蓉(ニクショウヨウ)●反鼻(ハンピ)

以上の生薬を麻布のような大きな袋に詰めてそれを餅米で造った原酒(味醂)に浸す事により生薬成分を原酒に浸出させるという製法をとっている。生薬の分量や配合の組み合わせや熟成時期がどのようになっているのかが気にはなるところだが、それは四百年という永き歴史を持つ大企業であるからして、配合法等については昔からの相伝によって秘密は守られているというのが実状だ。

この様にして造られた『養命酒』の効能は胃腸虚弱、食欲不振、血色不良、冷え性、肉体疲労、虚弱体質などの改善、滋養強壮に効果があるという。ただ速効性があるというものではなく、毎日地道にコツコツと3杯適量(20ml)を飲み続ける事によって体質自体を改善させていくので、長い時間をかけじっくりとその効果が体感出来るという薬用酒である。伊蔵も子供の頃、胃腸が弱く虚弱な体質であった為かよくこの『養命酒』を飲まされた記憶がある。飲んだのが随分前の事なのでその味の記憶が定かではないが、決して飲みにくいという事はなく液体の風邪薬(シロップ)に似た味で飲みやすかったというのは覚えている。
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上に列記した14種類の生薬の中で、唯一植物でなく動物なのが『反鼻(ハンピ)』なのだがこれは一体いかなる動物なのか??これはガイドのおねえさんからもアキラ氏と伊蔵に問いかけられたのだが皆さんはお分かりだろうか。

ピンと来る方もいるだろうが実はこの生薬は強壮剤の王様として知られている『蝮(マムシ)』なのであった。解答を聞けばなるほど!とは思うがパッと見た目にはよく分からなかった。蝮の内臓を全て取り除いて干したものらしい(この加工を行う事によって臭いは大幅に抑えられるとの事)。『反鼻(ハンピ)』という名の由来は蝮の鼻が反り上がっているところから付けられたのだとおねえさんは教えてくれた。しかし蝮かぁ~・・・これは効きそうだわ(笑)<つづく>




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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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