2017-11

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小田原・箱根への旅/その4・箱根登山鉄道乗車

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箱根湯本駅ホームで伊蔵は箱根登山鉄道の車両の到着を待っていた。しばらくすると3両編成の赤いマッチ箱のような小さな列車が山の方からホームへとゆっくり滑り込んで来た。おお!なるほどこれが登山電車か。思っていた通りかなり小さい車両だ。小さくなければこの山坂道はとても登れないのだろう。箱根登山鉄道で使用されている車両にはいくつかの種類があるがこれは結構古い型の車両で『モハ2形108』(昭和31年製造)というもの。乗るなら昔ながらの古い車両に乗ってみたいと伊蔵は考えていたのでちょうど良かった。

小さな車両には箱根山方面からのお客さんがびっしりと寿司詰めの状態で押し込められていた。山の上も観光客でかなり混んでいるらしい。扉が開きワッと一気に客がホームに吐き出されてくる。うへぇ~タマラン混雑だわこれは・・・。入れ替わりにホームで待っていた我々が車両内へ。
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伊蔵は先頭車両の運転席のそばに立つ事になった。この電車は座っているよりも先頭車両もしくは最後尾の車両の運転席そばで立っていた方が、よりこの登山電車を楽しむ事が出来るのである。
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日本で唯一の本格的登山電車として知られているこの箱根登山鉄道は1919年大正9年に開通した。路線総延長は8.9km(小田原駅を起点とすると15.0km)で箱根湯本駅(標高108m)と強羅(ごうら)駅(標高553m)間を約40分弱で結ぶ。前述二つの駅の標高差は445mもある。日本の鉄道の中でも最も急な勾配を登る鉄道であり、その路線中最高の勾配は実に80パーミル(1km進むと80mの標高を登る勾配)となっている。

文字で表すとこの勾配はあまり実感できないがこれは実際電車が走るにはかなりの急勾配である。例えばこの勾配を三両編成(箱根登山鉄道の車両は一両の全長が15m程)の電車で登っている場合、先頭車両の一番前の位置と、最後尾車両の最も後ろの位置では約1mの高低差が出来る程の勾配なのである。
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これだけの山の急斜面を登る為、箱根登山鉄道はその路線上の二カ所に設置されている信号場と大平台駅の三ケ所で三度の“スイッチバック”を行う。つまり車両の進行方向を三度変え、大まかにいえば階段を上がる様にジグザグに山を登って行き高度を稼いでいくのだ。三カ所の信号場はいわば階段の“踊り場”に相当するといえよう。真っ直ぐにレールを敷設したのではこの箱根の山の急斜面は電車では登り切る事が不可能なのである。

また車両自体にも様々な独自の工夫がされている。ブレーキには普通のブレーキに加えて車両が急斜面で停車中に後ろへ転がっていかないようレール自体に圧着可能な安全ブレーキが備わっていていたり、路線上いくつもある急カーブ(最大で30Rの急カーブ・曲線半径30m)を曲がる際にレールと車輪との間に発生する摩擦熱、または双方の磨耗を防ぐ為に散水タンクが装着されており、レールに水を撒きながら進めるようになっている。

◆箱根登山鉄道ホームページ
http://www.hakone-tozan.co.jp/whats/train_tokusyoku.html

小さいながらも登山列車の機能はバッチリ備えたマッチ箱のような可愛いくも性能的には逞しい電車は定刻時間に箱根湯本駅をゆっくりと発車したのだった。ゆっくり発車したがその後も実にゆっくりだった(笑)。運転席を覗き混んで列車の速度計を見てみたが時速30km弱で走っていた。原チャリ並のスピードである。

しかしながら沿線の景色はとても良い。まるで緑のトンネルの中を行くようである。紅葉の時期には少し早かったこの旅だったがシーズンともなればさぞかし車窓からの光景は美しかろう。

おっと!書き忘れるところだったが、電車に乗り込んだ際に気になるアナウンスが流れたのだ。箱根山山頂付近の天候の状態が非常に不安定で現在芦ノ湖付近は強風が吹き荒れており、芦ノ湖を遊覧することの出来る『箱根海賊船』が現在運休しているという・・・。下界は結構いい天気なのに・・・やはり小田原市内から箱根方面を眺めた時に山の上が曇っていたのをすでに見て知っていた伊蔵はこれは悪い予感が的中したと思わざるを得なかった。

今回の伊蔵の箱根周遊のコースにもこの箱根海賊船の遊覧は入っていたのでこのアナウンスにはがっかりさせられたが、とにかく上まで行ってみなければ分からない。とにかく登ってみようと思ったのだった。

ガタン・・ゴトン・・ガタン・・ゴトン・・・

電車は実にゆっくりと進みつつ標高を上げていく。車窓を見ていると車両自体が斜めになっているのが顕著に分かるのだ。沿線上にはトンネルも多い。運転席から前方を眺めると、木漏れ陽が指す鮮やかな緑の向こうにポッカリと開いた古い時代に造られたであろう石積み造りのトンネルが姿を現す。その暗いトンネルの中を列車はゆっくりと進む。何というか・・・この雰囲気は非常に良いのだ。

列車はトンネルとトンネルに挟まれた形で設置された最初の停車駅『塔ノ沢駅』で停車し更に先へとゆっくりとしたスピードで進む。この先に箱根登山鉄道の見所のひとつである“出山の鉄橋(早川橋梁)”を渡ることになる。<つづく>


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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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