2017-06

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可児川・豪雨の爪跡(2)

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可児川は岐阜県可児市内中心部を東西に緩やかに蛇行しながら流れる木曽川水系の一級河川である。可児市の西端部で木曽川に合流している。可児川へは市内を流れる極々小さな川がいくつも合流している。今回豪雨によって川の水が溢れ出た地点は木曽川合流地点から上流に遡る事約2キロの地点、戸走橋のすぐ下流であった。
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戸走橋から上流部については川沿いにはしっかりとした護岸工事が済んでいるが下流部は通称“鬼ヶ島”という川の中に大きな中洲があり戸走橋のすぐ下辺りで川の流れが南北二つに分かれている。
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この中洲はその名から察せられる様に昔からこの付近には桃太郎伝説があり、中洲自体が市内の景勝地・史跡のひとつとなっていて河川改修は自然景観を残すという形が優先された為かほとんど行なわれていなかった。
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“鬼ヶ島”で二つに分かれた川の流れの本流はどちらかというと南側で深い谷の中を水が流れる形になっているが、北側は川底も浅く普段は細い流れで川の水もチョロチョロとしか流れていない程度である。
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ここは川底が低い上に堤防も造られてはおらず川の流れとそのすぐ脇の土地との高低差はほとんど無いに等しい。その北側の水路に今回の局地的豪雨によって大量の水が流れ込んだので簡単に水が溢れてしまった。
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中洲“鬼ヶ島”の長さは約200m程あってその先でまた川の流れは一つになる訳だがそのちょうど合流地点付近の北側から水が大量に溢れ出た。溢れた水は川のすぐ脇にあった平坦なトラック駐車場へと流れ込み、何台ものトラックを押し流しながら更にその先にある市道へと達した。

この市道は名鉄広見線の下をくぐる形で立体交差(アンダーパスと呼ばれる)していた為、水が一気にこの低いアンダーパス内へと流れ込んだ。その急速な水の流れに沿う形でトラックも一緒に流れて行き名鉄広見線の架橋のガードで塞がれる形で何台も同じ場所で折り重なったのだった。

いつもなら穏やかな表情を浮かべているこの可児川へと伊蔵は出掛けてみた。可児川の溢れた現場は自宅から歩いても20分そこそこという距離でさほど遠くはない。
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水が溢れた反対側(南側)は普段とあまり変わらない風景だった。川沿いには桜の木が等間隔に並んでいる。その手前は青々とした田が整然と区画されていて緑の色が目に突き刺さる様に鮮やかだ。
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途中、可児川へと注ぐ小さな支流のそばを通り掛かった。この川も名鉄広見線の下をくぐる川で普段の水量は少ないのだが増水時の水かさがどの様な様子だったかどうかは橋にこびり付いた枯れ枝や草で容易に分かる。恐らく橋の下スレスレもしくは橋に接するまで増水していたに違いない。この様な状態では電車も不通になる訳だ。
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次に水が溢れ出たトラック駐車場を対岸から眺めてみる。左側の橋は名鉄広見線の架橋で橋桁付近には土嚢が積まれ補強が施されているのが分かる。樹木を観察すると川の下流方面に向かって木々が斜めに傾いているのが分かる。先にも記した様に堤防は整備されていない。川の流れが自然に造り上げた段丘しかそこにはない。
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水が溢れた場所を観察するとトラック駐車場の土地の高さと川の流れる場所の高低差はほとんど無く、少し増水しただけで簡単に水はその高低差を乗り越えて溢れてしまうのが分かるだろう。
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伊蔵は可児川を跨ぐ戸走橋を渡って対岸に行ってみる事にした。対岸にある一件のコンビニの駐車場には災害から数日が経ったこの日も東海テレビ、中京テレビの中継車が二台仲良く待機中だった。例のアンダーパスのある市道に沿って西へと足を進めた。
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水が溢れ出たトラック駐車場では何台かの重機が動き回り駐車場内を整備中であった。川の水が引いた後というのは濁流が運んで来た泥が残される。これが熱い日射しによって蒸発し微細な砂粒に変化するので付近は非常に埃っぽく、何より周辺一帯はドブ川の様な臭いが漂っていた。駐車場内には災害時に折り重なる様に流れて行ったであろうトラックが整然とその無惨な姿を晒していた。運転席がもげてしまっているトラックもある。
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運転席や荷台は破損していて濁流が上流から運んで来た草や木の枝が無数に絡まり蹂躙していた。廃車になるであろうトラックの数は相当数に上るだろう。これは凄い損害である。
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トラックが折り重なっていた例の市道のアンダーパス付近に行ってみた。現場はすっかり片付けられ、水も引きすでに普通にクルマが通行可能な状態に復旧していた。こうしたアンダーパス(立体交差・高架下の道路)では周辺の土地よりも低くなっている為、冠水時の車両事故が全国至るところで起きているという。今回の可児川の氾濫でもトラック駐車場に溢れた水が市道まで達し、一気にこの低いアンダーパスに水が怒濤の如く流れ込み高架下の水かさは一気に増えたという。
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目撃者によると水位はみるみる内に4mにも達し、高架下はあっという間に水で埋まってしまい駐車場からは貨物室の浮力で次々と浮いたトラック群がアンダーパスに流れ込む水の水流によって同じ場所に押し流されて来て結果的に将棋倒しの状態で折り重なったらしい。高架下にはこうした浸水時に危険を知らせる赤色灯や現場の状況を知らせる通報システムが整備されていたが今回これらは正常に働かなかったらしい。これは後々問題になりそうである。
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駐車場にはトラックの他にも普通乗用車や軽自動車なども駐車していたがこれらもことごとく水に流されて付近の田んぼの中に点々と置き去りの状態になった。それらクルマもトラックと同じ様に無惨な姿を晒していた。
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上の画像の右側の森が可児川の中洲(鬼ヶ島)そして細い水の流れが可児川。堤防は無い。ちょっとした増水で水が簡単に溢れてしまう場所である事が分かる。今回の災害でこの点は追求されるに違い無く、この場所は河川改修が進められるかもしれない。
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この可児川の中洲『鬼ヶ島』付近は伊蔵が子供の頃の遊び場であった。親父に連れられて釣りに初めて出掛けたのもこの川だった。夏休みなどは泳ぎに出掛けた事もあった。その当時はこの川は増水する事はあっても氾濫するという事はほとんど無かったように思う。雨の降り方も当時と今とでは全然違う。

これも地球温暖化の影響なのか・・・。想い出の場所が河川改修という形で変貌してしまうのは悲しい事だがこれも現在の状況から考えると仕方が無いことなのかもしれない。


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伊蔵と申します。
幻の焼酎から名を頂きました。
お酒・一人旅・自転車・麺類好き・歴史・読書・雑学・ネット・路地裏散策・廃道・街道・地図マニア。血液型:B型

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